検索窓
今日:21 hit、昨日:25 hit、合計:31,985 hit

53 ページ3

.


「付き合ってへんで?」



は?





「飯食ってるやん。」






「クリスマスの打ち合わせを外でしていただけやで?」





「一緒にタクシー乗ってたやん。」





「帰り道途中まで同じや。」





「なんであんな反応?」





「慣れてへんだけや。」







……それちゃうでしょ?飯食っている時の反応は【好きな子と一緒にいるところ見られちゃった!テヘペロ!!】じゃねーの??







俺に知られたらあかん関係だった?






なんて質問したらまた不機嫌オーラ流されそうやから止めとこ。






「すば るとはどうや?」





また急に投げかけられた質問に俺は煙草を銜えてから「すば るくん?」なんて返事を返す。






「隆平との惚気とか言われてへんの?」






グビっとビールを飲みながら言う言葉に俺は苦笑い。




「ないっすよ。」





「なんや、俺にだけ言うんか。」




「それは同級生だから。」





「大倉には話してそうだけどな。」





「それ聞いたら俺がヒモ生活戻るから言わへんのかも。」






紫煙を天井に向けて吐き出したときにフェアリーさんは「ヒモ?」なんて言うんよね。






「ヒモはヒモ。女の家に転がり込んで働かないでぐうたらするヤツのこと。何人かの家を渡り歩いたんやけど行く場所完全になくなるとすば るくんの家に世話になるん。」






「は?」






完全に驚いた顔で俺を見てきた




.

「路上生活も少ししたけどね。」



「なにしてん?」



「いや、その時は働きたくなかったん。」



「そういう問題か?」





「若気の至り。」





思わず笑って言うと呆れた顔でフェアリーさんはビールを飲んでいく。






「まともに働いているのって久しぶりなんか?」






「働くけどさ、文句言われたりトラブル巻き込まれてクビになるねん。」





「なにしてんの?」





「何もしてへんよ。顔が気に入らないでクビになったこともあるし、態度が気に入らないでクビにな
ったこともある。」





「変な理由やな。」





「店の子といい感じになるからかな?」







能天気な言い方したら「あほか。」なんて言われたんやけど。いい感じになって転がり込めるなら転がり込みたいって言う考えしかなかったんやけどね。







.

54→←52



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:瀬奈 | 作成日時:2020年11月17日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。