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こじんまりした居酒屋でいつも通りハイボール飲みながら大将が眺めているテレビを俺も見ちゃうってほんま平和やと思う。和気あいあいと話しているお兄さんたちや、カップルもいれば、愚痴を言う女性グループもいたり、様々な感じ。



カウンターに座っているのは俺一人のみ。





キャベツ食ってるとウサギか?草食動物か?なんて思うけど美味いからどうでもいいか。って、完全に頭が酔っ払いモード。





ドアが開いて大将が声をかけているのはわかった。





仲良しって感じだし。





隣の席1つ開けて誰かが座った。







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「お、大倉?」




急に呼ばれた名前に横を向くと見覚えのある人。




「先生?」






思わず口にしてからフェアリーさんは「大倉も来るんや。」なんて言われた。





「すば るくんに紹介されて来た。」





「俺も同じやな。頻繁に俺は来てるけど大倉と初めて会ったな。」





「そんなに来てへんから。節約で来れへん。」




「キャベツ美味いか?」




「何となく。」






会話がシュールな気もするんやけど、なんせ話す内容ないから仕方ないやん。






大将がフェアリーさんに話しかけだしたから俺はキャベツを食いながらテレビをぼーっと眺めていく。






「植物園はクリスマス忙しいんちゃう?」






そんな疑問を投げかけられたのは少し時間が経過してからで俺は「んー。」って返事をしてからハイボールを飲んでから答えた。





「園長に聞いてみてください。」




「自分はわからへんのか?」




「いや、2日前から深夜勤務なんすよ。」




「深夜?なにすんねん。」




「植物園だけの切り替えなら深夜する必要はないんですけどね、今年はチーフが張り切っちゃって遊園地の花壇の交換まで受け入れちゃって。それも2か所。」




「まじか。」




「動ける人がそんなにいないから、徹夜で下準備していくってやつです。」





「大変なんやな。」




「クリスマスの予定ないからまぁ仕方ないっすよ。」






カウンター上部に空いたグラスを置いて大将に「おかわり。」なんて言うと返事をもらってからまたキャベツ食う。




「先生は?」




「俺は泊りの日やな。」




「なんだ、田中さんとデートしないん?」




「なんでや?」




「付き合ってんちゃうの?」




「は?」





思いっきり驚いた顔をされたけど、こないだ質問した時に顔真っ赤にして今その顔?





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作者名:瀬奈 | 作成日時:2020年11月17日 16時

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