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mystery...26 ページ26
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「降谷さんの、従妹ーー!?!?」
部下・同僚たちの声が、一つに重なって、鼓膜がびんびん揺れた。
ピりりりと痺れるような感覚が耳を襲い、思わず両手で自分の耳を守るように塞いだ。
「……お前達、今の話、ちゃんと聞いていたのか」
大事な所はそこじゃない、と彼らの驚きを一蹴りした零兄ちゃん。それに対して、さすがにこれ以上のこと、頭には入りませんよ……と気まずそうに声を上げた風見さん。
「は、なに?風見は知ってたのか!!!」
ぎろり、と一斉に零兄ちゃんに向いていた視線が先ほどのよりも、より一層鋭く風見さんに向いた。
まあ、一応……と再び気まずそうに声を絞る風見さんに、そんなことより!と大きく皆を一喝した零兄ちゃんに皆の視線は戻った。
「そういうわけで、これからはコイツもここの部署に所属することになった。だが、まだ小学生だ。学業との両立もある。仕事は任されても、任すな」
「「「ええ、はいっ!」」」
えぇ……と不満を漏らす部下たちを一瞥して、それから私の方へと向き直った零兄ちゃんに、自然と背筋が伸びた。
「Aも聞いていたとは思うが、郷に入っては郷に従えだ。ここは日本、今迄のやり方で通じると思うなよ」
『……う、はい!わかりました!』
「良い返事だ」
零兄ちゃんは、柔らかい顔でほほ笑んだ。温かく大きな手で私の頭を包み、撫でた。気持ちの良い心地に身を委ねそうになるも、先ほどから感じる、ツンツンした周りの同僚さん達から浴びる視線はもはや……ってあれ、睨まれていない…それよりも、穏やかな顔をしていらっしゃる!?
…………想像をはるかに超えた彼らの反応に、戸惑った。
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壟薇 - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月19日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ミモザ - すっごく面白いです!次のお話も楽しみにしています!頑張って下さい! (2019年7月26日 11時) (レス) id: 9414b767e6 (このIDを非表示/違反報告)
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