mystery...14 ページ14
「へえ〜、安室さんの〜」
じろじろと見られているのが気恥ずかしくて、カウンター越しにいた梓さんの後ろに隠れる。
梓さんは私が隠れたことに気が付くなり、頭を優しく撫でてくれた。
「大丈夫。蘭さんは怖くないよ」
優しく、そっと撫でてくれて少し安心した。……やっぱり、日本人の視線にはまだ慣れないな..
「あたしは毛利 蘭。ここの上のところでお父さんが探偵事務所を開いているの」
「僕もそこに住まわせてもらってるんだー!」
『....よろしく、お願いします』
この人は一般人なのか、はたまた違うのか。
でも、コナンくんと関わっているくらいだから、只者ではないんだろうけど。
「そうだ!蘭姉ちゃん!僕、今日はポアロでご飯食べたい!」
「ええ〜、もう作っちゃったよ〜?」
「それじゃあ、仕方ないね。Aちゃんも一緒にどう?」
『あ、えっと....私は、』
「そうね!Aちゃんも上においでよ?……一人くらい増えたって大丈夫だから。
それに安室さん、もしかして今日遅いんでしょ?タッパーに詰めてあげるから安室さんに...」
蘭さんの言葉をドアベルが遮った。
反射的に、梓さんがいらっしゃいませ、と言うが入ってきた人物は、お客さんでもなんでもなかった。
「ははは、その必要もなくなっちゃいましたか。
おまたせ、A」
『あ!透兄ちゃんだ!!
お仕事、お疲れ様!!』
梓さんの足元から、透兄ちゃんの足元へと駆け寄り、ぎゅっと脚に抱き着いた。
ははっ...甘えん坊さんだなぁ、
なんて言いながら頭をよしよしと撫でてくれる。梓さんとは桁違いの気持ちのよさに目を細め、もっともっとというようにすり寄っていく。
「ああ、梓さん。面倒を見ておいてくれてありがとうございました。それに蘭さんも。
今日は早く上がれたので...迎えにきちゃいました」
ほら、帰るぞ
と手を差し出されたので、その手に自分の手を重ねた。
『コナンくん、またねー!梓お姉ちゃん、蘭さんもさようなら〜!』
大きく手を振りながら、一礼した透兄ちゃんの後をついて外に出た。
外に出た瞬間、盛大に息を吐かれた。
『えっ!?透兄ちゃん、どうしたの?』
「……聞かなくてもわかりそうだが、もしかして、あのボウヤに目でもつけられたか?」
『うん。安室さんの何なんだって、聞かれた』
「はあ。やっぱり……。それで?本当のことは何も言ってないんだよな」
『もちろん』
そっか、なら良い
とガシガシめちゃくちゃにと頭を撫でられた。
221人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
壟薇 - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月19日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ミモザ - すっごく面白いです!次のお話も楽しみにしています!頑張って下さい! (2019年7月26日 11時) (レス) id: 9414b767e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ