好きなのに

決断 ページ9

多「それでAはどうしたいの？」
　「振られるかもしれないけど、伝えたい？」
　「それとも何事もなかったように友人として接する？」
　「もしくはもう、かかわらない？」
貴「ふられてもいいから私は伝えたい」
　「あきらめるなんてできないから」
　「なら、断られて諦めたい」
　「なかったことにはしたくない」


私が考えて出した答えだ

多々良兄がふわっと優しく笑う

多「そっか」
草「振られたらまた来ぃ」
多「俺たちが慰めてあげるよー」
尊「ふん」


あ、今、尊兄笑った？

笑われた？

尊兄めー

貴「尊兄、笑ってるの？」
　「どうせ私は笑われ者ですよー」
尊「笑うわけねーだろ」
　「応援してんだ」


･･･。

今なんて？

応援とか言った？

こわっ

貴「どうしたの？尊兄が応援とか」
　「怖い」
尊「人が応援してやってんのにそれはねーだろ」


いや、怖いじゃん

尊兄だよ！？

あの！

多「キングはわかりにくいからねー」
草「素直やないしな」
尊「うるせーよ」
貴「…でも、ありがとう」


私はそういうと、尊兄たちは笑ってくれた

貴「じゃあ、帰るね」
　「ありがとう」
　「振られたらまた来るねー」
草「おう、想いをぶつけて来いよ」
多「振られたら俺の彼女になる？」
貴「お断りします」
多「早っ！」
　「頑張れ、応援してるから」
貴「うん、じゃあね！」
草「気ぃ付けて帰りやー」

カラン


〜Aが帰った後のバーで〜

草「大きくなったな、あいつも」
　「尊の後をひょこひょこついていっとたのにな」
多「ほんと、綺麗になっちゃってさ」
　「俺、狙おうかな」
多「嘘だよ、キングー」
　「そんな睨まないでよー」
草「なんだかんだ言って尊はAの事可愛がっとるもんな」
尊「うるせえよ」

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