第９５話 裏切り ページ50
影山の企みを止めたキャラバンは、一度稲妻町へと戻って行く
そんなキャラバンの中で、やはりまだ佐久間と源田の事が気がかりなのか
鬼道は心ここにあらずと言った様子で、窓の外を眺めていた
坂本「…佐久間と源田は、分かってくれたのだろう？」
Aの声に、ゆっくりと視線を向ける鬼道
鬼道「あぁ」
坂本「それならば、お前が悩む事はもうないはずだ。…もし、奴らの気持ちをもっと早く分かっていてやれたら。他の奴らも同じように思っているのだろうか。
自分のした事は、帝国イレブンへの裏切りではないのか…とでも思っているのか」
鬼道「っ！」
それはまさしく、鬼道が今悩んでいる事だった
鬼道「お前には、敵わないな」
そう言ってフッと笑う鬼道だが、その表情には寂しさや苦しさが含まれている
坂本「…“もしも”の世界など存在しない。考えるだけ無駄だ。
それに、他の奴らはむしろお前を応援しているようだったぞ」
鬼道「……」
坂本「俺が言っても納得できないのは、無理もないな。なら自分で確かめろ。
お前自身で改めて奴らと向き合うんだ」
鬼道「…あぁ」
Aの言葉が響いたのか、先ほどよりスッキリした表情を浮かべている鬼道
それを見てAも、少し安心したように息を吐く
だが心掛かりは、もう１つ
鬼道「…お前は、豪炎寺や俺達のために影山に従い、世宇子にも入り込んだ。
なぜ本当の事を佐久間達に言わなかった？」
坂本「言っても意味はないさ。どんな理由があろうと、俺がした事はお前とは違う。
完全なる裏切りだからな」
鬼道「それは違う。お前は俺達を守ってくれようとしただけだ。
実際、お前のおかげで影山を逮捕する事ができたのだろう？お前がした事は裏切りではない」
坂本「それでも、佐久間達には許してもらえないよ。それを確かめに見舞いへも行った。
奴らの目の奥には、少なからず俺への嫌悪の気持ちがあるようだったよ」
そしてその時、佐久間と源田が行方不明だと知ったのだ。
自分達を圧倒的なまでに負かした世宇子に、Aは手を貸した
それは帝国イレブンにとっては、裏切りの他ない
鬼道「それが本当だとしても、それはお前の意図を知らないからだ。
このままではあいつらもお前も、何も解決しない。…お前も、きちんと向き合うべきだ」
坂本「…分かったよ」
俺に言ったからには、お前もやれ
といわんばかりの鬼道に、Aは目を閉じて渋々ながら了承する
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アメミヤ♪(プロフ) - ミルク さん» 投稿する作品を作られる場合、パクリと思われない程度なら大丈夫ですよ〜！加減が難しいですね…（汗） (2020年11月2日 13時) (
レス) id: 1ef70b6993 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク - アメミヤ♪さん» 作品を参考していいでしょうか？ (2020年10月28日 10時) (レス) id: 243dd4bfbb (このIDを非表示/違反報告)
アメミヤ♪(プロフ) - 碌無者さん» いえいえ！文字上のコミュニケーションなので難しいですよね（汗）ご指摘していただける事はとても有難い事なので、お気になさらないでください！応援ありがとうございます＾＾ (2019年11月13日 19時) (レス) id: 1ef70b6993 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - 並びに、先のコメントの文面が冷たい印象を与え、不快な思いをさせた可能性があることをお詫び申し上げます。 (2019年11月13日 19時) (レス) id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - アメミヤ♪さん» 成程、理解しました。今後も見つけ次第ご連絡致します。 ストーリーの内容、私はとても好きです。夢主の今後の動きを楽しみにしております。更新頑張って下さいませ。 (2019年11月13日 19時) (レス) id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アメミヤ♪
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/masipage/
作成日時：2019年9月14日 19時
