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これでいい ページ26






覚醒後の気分は、今まで感じたことの無いものだった。

例えも何も無い、複雑な感情。


そして理解した。

これは、私の感情では無い

今の夢の主人公のものだと。



『……』



やってしまった。

漸く自分の意識が戻ってきた時、ただそれだけ思った。








あの後、時臣が私の元にやってきた。

サーヴァントの明らかな異変に、流石の師も優雅さを失っていた。

初めて、時臣に怒鳴られた気がする。


しかし言い訳の余地もない。

事実、ギルガメッシュを攻撃し気を失うまで追い込んだのは私だ。

師も、まさか身内に自分の駒を襲う者がいるとは思わなかっただろう。


長時間に及ぶ時臣の教戒の後、私はただ屋根裏部屋で眠りについた。

何も考えられなかったし、考えたくなかった。

それ程までに、あの映像は衝撃的過ぎた。



チカチカと垣間見えるモノと格闘し、やっと眠りにつけた。









そして目覚めに戻る。

重い足を引きずりながら、ただ学校に行くための支度をする。



昨夜の説法の中、私は時臣に一つ制約をかけられた。


それは


聖杯戦争が終わるまで、ギルガメッシュとの一切の接触を禁じるものだった。




当然だ。

時臣にとって、これ以上のイレギュラーは認められないだろう。

だから私も容認した。




だがそれは上面の顔だった。

本当は、私が一番望んでいたのだから。











支度を終え、いつもより1時間以上も早くに外へ出る。



『……フウッ……』

「溜息など吐いて、何かあったのかね?」

『…!!……言峰、さん……』



そこで予想外の人物に出会った。

言峰綺礼

アサシンのマスターであり、時臣のもう一人の弟子。

二年前、私が時臣の元へ来た時には既にいた。

決して長くはないが短くもない年月を、共に過ごしているはずなのに


この男からは何も感じない。


欲望を全く感じない。



だから苦手だった。

こういうのを、同族嫌悪というのだろうか。



『……何か、用でしょうか?』

「ああ、一つだけ君に伝言がある。」



いつ見ても空虚なその瞳に見つめられ、背筋が凍る。



『……』

「今朝早く電話があってね、偶然私が出たのだが――




 今日は休校だそうだよ。」

『!なんで…?』

「女生徒が一人、殺されたらしくてね。その死に方があまりにも余るものだったそうだ。」

『……女生徒……』


「…確か、前田皐といったか…」

『!!!』




それは、よく知っている名だった。

単純な願望→←陽炎



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設定タグ:Fate/Zero , ギルガメッシュ , 英雄王   
作品ジャンル:恋愛
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カエデ - もう更新は絶望的かもしれませんが、いつまでもお待ちしております😭 (10月8日 14時) (レス) id: e7e0135c10 (このIDを非表示/違反報告)
指導者は白痴、かかってこいや当局 - まじかよ本当にいいとこで終わってんな、、、 (2021年8月26日 23時) (レス) id: 55ab4f5815 (このIDを非表示/違反報告)
Na Ryu(プロフ) - うそん!!?めっちゃ良いとこで終わってるー!! (2021年1月4日 9時) (レス) id: e0675e6765 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃちゃん(プロフ) - コメント失礼します。ギルガメッシュが好きでこの小説を読み始めました。続きがものすごく気になります!更新頑張ってください!! (2020年6月12日 17時) (レス) id: 5728e25ca4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの - コメント失礼します^o^凄く面白いです!更新頑張って下さい!応援しています! (2020年4月21日 19時) (レス) id: a922e9fda4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:またたび | 作成日時:2016年6月19日 6時

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