すのまんまの9人 3 (ページ34)

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もしかして、前髪切った？ページ34

『absk』 sk side

なぜか俺は、絶賛怒られ中だ。

ab「佐久間はなんもわかってない！」
sk「ええ…ごめん」

可愛い可愛い恋人に拗ねられて怒られてかれこれ半日くらい。久しぶりに2人でデートに来たのはいいけど、どうも出だしから虫の居所が悪いみたい。

たまにはショッピングもいいよねえ、なんて待ち合わせをしていた。こーゆう時はやっぱり先にいようと思って10分前に集合場所にいた。

ab「ごめん！遅くなった！」
sk「全然大丈夫だよ〜、今やっと予定の時間になったし！行こ！」
ab「あ、ねえ、佐久間」
sk「んー？」
ab「今日の俺、いつもとどこが違うでしょーか？」
sk「え！？な、どうしたの急に」
ab「いつも気づいてくれるじゃん！」
sk「あ、えーと…」

(俺っていつも気づいてたっけ？)

なんて急に難問を投げかけられてめちゃくちゃ焦る。
さすがクイズ王…あなどれない…じゃなくて。

亮平を上からしたまだ見るけどどこが違うのか全く分かんない。

(え、髪切ったとか？新しい服？普通に化粧変えた？え、そもそも休日にメイクしてたっけ？え、やっぱ髪の毛？)

sk「もしかして前髪切った？」
ab「切ってない」

あー…完全にやってしまった。
こーゆうのは一番外しちゃいけないんだった。
今までこれで失敗したことなかったのに…

sk「ご、ごめん、亮平」
ab「別に…もういこ」

ちょっとだけ不貞腐れた恋人は可愛いけど、こんな風になるのは初めてでどうしたらいいか分からない。

その後の俺はずっと調子が悪かった。

ab「この服、どっちがいいかな」
sk「え…え、ど、どっちも似合うよ」
ab「なんかあのパンケーキ美味しそう、あれ行こ」
sk「…聞いてないんかい」

結局何も掴めないまま、言われた通りにパンケーキ屋さんに向かった。