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kj「生活がずれて…すれ違ったら、俺…さ、寂しくて耐えられへん…っ…疲れためめにわがまま言ったり…そんなんできん…ごめん、俺には、勇気がないから…」
mm「…うん」
kj「めめの、よ、拠り所になりたかってん…俺…いつでも辛いことがあったら…頼れる人に…」
mm「………うん」
自分の目から涙が溢れて止まらない。
そんなことを思ってくれてるなんて知らなかったから、
泣かせてるのは俺なのに、愛おしく思ってしまう。
kj「…ごめん…こんなで、もうやになったやろ…」
mm「え?」
kj「俺は…い、嫌やけど…めめがしたいなら、わ、別れる」
mm「やだ…絶対無理」
kj「ほ、ほんま?」
mm「俺こそ…自分勝手に怒って…嫌いになった?」
kj「…ちょっとなったかも」
mm「え?ごめん、ごめん康二」
kj「…ふふ」
mm「……おい、心臓に悪い」
涙跡の残る頬を引っ張る。
いつもの可愛い康二が顔を出す。
kj「いひゃいって…ごめん…めめ」
mm「…俺のこと、好き?」
kj「………」
mm「…なんか言ってよ」
康二の口から出た言葉は、いつもより効果てきめんだった。
kj「…愛してる」
mm「っ……康二」
kj「…いやぁ、はず…んんっ…め、ちょ」
強く抱きしめて、キスをした。
久しぶりのそれは今までの何倍も幸せだった。
kj「なぁ、待って…あ、ちょ…そんなとこ…」
mm「待てない、好き」
抱っこして康二をベッドルームに連れて行く。
不安そうなのに嬉しそうな顔が可愛い。
kj「ちょ!ちょっと待って…!」
mm「なに?」
kj「め、めめは?俺のこと…好き?」
mm「…俺も愛してる」
kj「ん…」
それだけ言うと、静かに絡み合った。
朝。
目が覚めると康二がいなくなっていた。
でもこの前の夢は見てない。
リビングに向かうと、朝ごはんを用意してくれてる康二がいた。
kj「おはよう。朝ごはん食べへん?」
mm「た、べる…」
kj「ん?どうしたん?」
mm「んーん…康二いるなって」
kj「なんやそれ笑、いつもおるやん」
そうじゃないよ。康二、聞いてくれる?
康二と喧嘩になってた時に見てた俺の夢の話。
ずっと追いかけて、探して。
掴めなかった手は目の前にある。
いつかその手をずっと掴んだまま同じ時間を過ごせるようになりたいって思ってる。
mm「…ふふ」
kj「なに?朝からニヤニヤして」
mm「いや?康二がいてくれて嬉しいなって」
kj「…いつもそばにおるやん」
またそうやって、ずっと離してくれない。
いつか前を行く君を抱き止めるから。
それまで、待ってて。
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こるこる - 大好きです!応援してます!! (7月26日 18時) (レス) id: 9197daf582 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:stanley | 作成日時:2023年7月16日 1時