エイトの言うこと ページ16
「・・・本当にいたね。二人」
宰子「そうだね」
何かを見つけたように走り出す宰子さんの後に付いて行けば、尊氏と美尊ちゃん、京子さんと新井さんの4人がいた。
声を掛けずに4人の様子を見ているとどこかに行ってしまった。
私達はまた仕事に戻る。
それから十数分後、宰子さんとテーブルクロスを広げていると京子さんの“待ちなさい美尊!”をいう大声が聞こえて来た。
振り返ると京子さんと美尊ちゃん、尊氏がいた。
宰子さんは三人を見て柱に隠れる。
「えっ宰子さん、どうして隠れるの・・・」
私がそう聞くとシーッと言われたので大人しく黙ることにした。
美尊「婚姻届なんて聞いてないよ!」
「え・・・」
何となく顔を合わせられず三人に背を向けて作業を進めていたが、美尊ちゃんのその言葉に手が止まってしまう。
美尊「ママもグルだったの?」
京子「美尊・・・」
尊氏「母さんにそんな言い方するなよ」
美尊「みんな私の気持ちなんてどうでもいいのね」
「美尊ちゃん・・・」
美尊ちゃんの言葉にゆっくりと振り返る。
美尊「今・・・私の中にいるのは旺太郎なの。初めて会った時、・・・旺太郎に言われたのよ。私はまだ本当の愛を見つけてないんだって。それをやっと見つけたのよ・・・もっと早く気付いてれば
・・・彼にちゃんと気持ちを伝えたかった。・・・・・旺太郎に会いたい」
尊氏「彼は死んで過去の人になったんだ。・・・美尊の人生に彼はもういない。過去は変えられないんだよ」
尊氏の言葉に私は思わず美尊ちゃんに駆け寄った。
「美尊ちゃん!」
美尊「Aちゃん・・・?」
京子「どうしてAさんがここに?」
二人の声を聞きながら私は今にも泣きそうな美尊ちゃんを抱き締める。
美尊ちゃんは抱き締め返してくれた。
「酷いよ尊氏。何もそこまで言わなくても・・・」
尊氏「事実じゃないか彼はもういないんだ」
「美尊ちゃんが可哀想だよ。エイトさんが亡くなって傷付いてるのに、こんな追い打ちをかけるようなこと」
エイトさんはただ死んだんじゃない。
長谷部さんと宰子さん、二人の命を救った。
尊氏はその現場を見てないからそんなことが言えるんだ。
「エイトさんが言ってた。何もしなきゃ未来は変わらないって。過去は変えられなくても、未来なら変えられる」
そう言うと尊氏は私を睨み付けて来た。
尊氏「・・・君までアイツの肩を持つのか」
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御羅津魅羽喜(プロフ) - 設定できてなかったんですね!教えて下さりありがとうございます! (2018年3月13日 14時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
玄ちゃん(プロフ) - 続編にいっているのであれば、続くではなく、続編にいっていることを書いてくださらないと分かりませんよ??? (2018年3月13日 14時) (レス) id: f00d27de65 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - 上手く話がまとまるよう頑張ります!コメントありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2018年3月1日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
SAYA - すごくおもしろいです!応援してます!頑張ってください! (2018年2月28日 23時) (レス) id: ac3c02d033 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - コメントありがとうございました!これからもドラマに沿いながら尊氏とのシーンも増やしていくのでよろしくお願いします! (2018年2月14日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御羅津魅羽喜 | 作成日時:2018年2月13日 13時