それは、タカラモノ 〜第四章 最愛〜

side Ki ページ19

藤ヶ谷が戸惑っているのはわかっていた


だから、触ってほしいと・・柄にもなく、そんな恥ずかしい言葉を口にした


藤ヶ谷のキスは、甘くて、深くて・・
何度でも求めてしまう

こんなに気持ちいキスがあることを、藤ヶ谷に教えてもらってからは、もう藤ヶ谷としか、きっとキスできないな、なんて思っていた


ゆっくりと、俺の猛りに触れる藤ヶ谷の長い指先

たらりと先走りが、藤ヶ谷の綺麗な指に滴って、

こんな行為の最中でさえ、その真っすぐに通った鼻筋とか、涼やかな目元を見つめて、
俺は胸が高鳴る

なんでこんなに、藤ヶ谷はキレイなんだろうって




「あ、あ・・・」



藤ヶ谷に触れられると、あっという間に溢れだすソコ


あの日から・・

ずっと、そういうコト、を遠ざけてきた俺には久しぶりの刺激で・・

しかも、藤ヶ谷に触れられていると思うだけで、あっという間にそこが熱く固くなっていく



ボンヤリと熱に侵された体で藤ヶ谷を見つめていると、掬い取った俺の蜜をぺろりと舐めて、
甘いと、柔らかく微笑んだ


その、色っぽく俺を見下ろす視線に、

もう、早く抱いてほしくなって


ぎゅっと藤ヶ谷にしがみついで自分からキスをした



あんなことがあっても・・
こうやって藤ヶ谷を早く早くと求めてしまう自分は、なんて浅ましいんだろう



だけど、卑しくても、藤ヶ谷が欲しくて・・堪らない



お互いに貪るように激しく口づけながら、ただ夢中になる

グッと藤ヶ谷の体重がかけられるのがわかって、その瞬間、俺の包んでいた藤ヶ谷の右手のスピードが増した


「や、ああぁあ！！」

「ふふ、気持ちい？」



そう、すこしだけ意地悪く微笑んだ藤ヶ谷の瞳に、ド○○キする

高まっていく熱

目の奥がチカチカして、何も考えられなくなっていく



このまま、藤ヶ谷に・・


そう思っていた、瞬間だった

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