side F ページ12
「っ・・え」
思わず、その言葉に耳を疑った
「ど、した・・の?」
その、表情に、なぜか聞き返すこともできずに、俺はそこに棒立ちになったまま北山の目を見つめた
「抱いてほしい」
そうもう一度言うと、北山はおもむろに来ていたニットを脱ぎだした
脱ぎ捨てていくニットが、フローリングに落ちて柔らかな音を紡ぐ
「え、え・・?」
情けないほどにうろたえた俺を気にも留めず、
洋服を脱ぎ終えると、ジーンズに上半身裸の北山がこちらを向いた
その、程よく締まった体と、うっすらと割れた腹筋に、思わず視線がとまる
もう、その肌には・・あの時のような忌々しい痕は残っておらず、
やっぱり、改めてみると意外と白いその肌が、近づいてくる
「きたやま・・・ちょ、ちょっとまって」
俺がそう言い終えるか否やで、北山の腕が首にまわった
「っ・・・!!」
そのまま、ぐっとかけられた体の重みで、後ろにあったベッドに二人でなだれ込む
北山に抱き着かれたままの格好で、意図せず北山の上に覆いかぶさる形になってしまった俺は、とっさに体を起こした
瞬間、ぐっと北山の腕が俺の首にまわって、引き寄せられる
「いいじゃん・・シよ」
その瞳の奥は、色をもたず、乾いたような表情で、まっすぐに俺を見上げていた
「きたやま・・なに、なんか変・・・」
そもそも、俺達は恋人同士ではなくて・・
だから、こんな風に、北山が俺を求めるということにすら、戸惑っていた
「ね・・なんか、あった」
「いーじゃん」
北山は低くそういうと、俺のジーンズのバックルに手をかけて、カチャカチャと外していく
迷いのないその動作に、俺の思考が止まる
「待てよっ!!落ち着けって!!お前、こんなことする奴じゃ・・」
「抱いてよ・・藤ヶ谷っ・・・」
「っ・・」
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ぺこ(プロフ) - 何回も何回も見てしまうぐらい私がイチオシしてる作品です泣。何回読んでも藤北ー!!!ってなる作品。また来ます! (2023年2月20日 11時) (レス) @page38 id: 13b1a9ed1a (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - Hikariさん» ご愛読ありがとうございます!(^^)私も不憫なKさん好きですのでつい虐めちゃうんです…気が合いそうですねw2sのお話何処かで登場させてみたいです!なんだか、次作のアイディアにつながるヒントをいだけた気がします!藤北ニカセンを絡めた新作書いて見ようかな☆ (2020年1月5日 18時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
Hikari(プロフ) - 作品読ませていただいております。 このシリーズ特に大好きです。不憫なKさん好きなので← 特にFさん退院後のKさん最高でした! 作中の2sが付き合ってるようにしか見えず(フィルター)、よかったらいつか2人のお話も登場させてほしいです 新作更新頑張って下さい (2020年1月5日 11時) (レス) id: c57f7876e7 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - まんじゅうさん» はじめまして^_^最初から読んでいただけて嬉しいです!またlastjokerのほうもお読みいただいてるようで、重ね重ねありがとうございます!これからもほそぼそ頑張って行きますので、よかったら他の作品も楽しんでいってくださいませ^_^ (2019年12月9日 23時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅう(プロフ) - ピンクピーチさんはじめまして!最初からずっとこの作品を見ていますがとてもいいですね!last jokerも頑張ってください!これからも作品楽しみにしていますね! (2019年12月9日 21時) (レス) id: 7a73a011d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年11月17日 18時