意地っ張りな君へ

side F ページ41

「ずっと、欲しかった。北山の全部・・何度も抱きたいっておもった。でも、欲しいって言ったら、俺止まらなくなりそうで・・がっついてるって思われたくなくて・・北山のこと怖がらせたくなくて・・勇気出なくてさ・・ダサいね、俺」

腕の中で、もう何処にも行かせないように、キツク抱きなおすと、北山がパッと俯いて視線を逸らした
俺の言葉を聞いた北山は、照れた様に伏せた睫が揺れて、俺の感情までも揺さぶっていく


「っ・・・」


あぁ、もう、その表情すら、全部自分のモノにしたい
俺は、欲張りだ


「ねぇ、いい？」


赤くなった小さな顔にそっと頬を添えて、上を向かせると、大きな瞳がこちらを向いた

こくんと小さく頷く北山が可愛くて、つい俺の中の悪魔が顔を出す


「ねぇ、北山・・俺にどうしてほしいんだっけ？言ってよ・・」


わざと焦らすように、唇を寄せて、鼻先を掠めるように囁いた




「なっ//なんだよそれ！そんなの・・」



耳まで赤く染めて、潤んだ瞳を泳がせる、最愛の人


言わなくてもわかんだろっ・・

って小さく呟いたその身体を包み込んで、ソファに押し倒した




「ちゃんと言えるまで、このままだから」



北山の小さな体を組み敷いて、手首をキュッと握った

ふわふわの肌を、確かめるように手で何度も握り直すと、俺のほうを見上げて上目遣いになった瞳が俺を睨む


「このっ、エロガヤ！ドS！変態っ！」


「そんな褒められても」


「褒めてねーよっ！！！」



あたふたしている、北山を見下ろして、静かに口角を上げた

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