7flavor of kiss

F 14 ページ30

その、大きなビー玉の瞳が、揺らめいたから

俺の勘違いでも、思い込みでも、かまわないとおもって



その、赤い唇に、吸い寄せられるように





そっと、自身の唇を重ねた





「ん・・・っ…」




ゆっくり、その柔らかな感触を惜しむように唇を離すと、大きな瞳をさらにまあるく見開いた、
北山のうるんだ目が俺を真っすぐに見つめていた

「っ…」

「やっぱ、雰囲気でねぇか」


可愛いけど、俺が強引につけたカチューシャを、北山の頭から外して、両頬を包み込んで顔を寄せる
熟れた唇を、このまま食べてしまいたいけれど

唇が、ふれる直前に、ふと、止めた



「なぁ・・もう一回、シテいい・・？」

「・・・ふ、じがや」


俺の肩に、遠慮がちに手を添えた北山が、小さくつぶやいた
甘い吐息が、鼻をくすぐる


「これ・・夢、じゃない？」

「あぁ・・」

「夢の国だから・・出たら、終わったりしない？」



不安げに揺れる、その瞳を、愛おしいと思うから

触れていた頬を優しく引き寄せて、もう一度キスをした

「んんっ…」


甘く漏れる吐息すら、飲み込んでしまいたい

ここへ来る前から、俺はお前に夢中だったんだ



「なぁ…俺が、醒めない夢、みせてやるよ・・」




そういうと、北山は嬉しそうに俺を見上げて、いったん恥ずかしそうに瞳を伏せると、
少しだけ背伸びをして、俺の唇にチュッと口づけてきた


その仕草が愛おしくて、一層強く後頭部に添えた手に力を込めて、角度を変えて、深く口づけた



夢の国を出ても、醒めない夢があるなら・・

これはきっと、醒めない夢だ





二人のストーリーはまだ、始まったばかりだから






END

**********************

以上夢の国キスでした
いかがでしたでしょうか？

ドコでキスさせるか熟考したうえで、あえてギリギリまで引っ張っちゃう不器用な二人でした
乙女な藤ヶ谷くんと、興味なしの北山くんのチグハグデートからの、キス

ロマンチックなキスを、君に♡







次回予告

リクエストより 人工呼吸でキス


お待ちくださいませ(≧▽≦)



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