Ki 9 ページ14
「心配してんの、わかんねぇのかよっ…」
そういった藤ヶ谷は、ひどく苦しそうだった
その言葉にハッとして、顔をあげると、
藤ヶ谷が、俺が落とした錠剤をつまみ上げて、自身の唇でくわえた
そう、思った瞬間だった
「んっ…」
視界が、急に反転したと思った瞬間、背中に感じたソファのスプリングと唇に押し当てられた柔らかな熱
それと同時に、かすかに開いた唇から、熱を帯びた舌先が差し入れられて、激しく絡みつく
と同時に、硬くて粉っぽい味が口内に広がる
それが先程の薬だと認識し始めた矢先に、チュッとリップ音をたてて、一瞬離れた唇
いきなりの状況についていけずに、藤ヶ谷を見上げると、ペットボトルを傾けた藤ヶ谷の、キレイな喉仏がコクンと動くのが見えた、その直後だった
「んっ…ん」
再び、いきなり合わせられた唇
唇を柔らかく啄むようなキスに、いっぱいいっぱいになっていると、甘い液体が藤ヶ谷の唇から注ぎ込まれ、口内が潤った
「んっ…はぁっ…ん…」
身体に、少しずつ染み込んでいくポカリの味と、藤ヶ谷の唇が気持ちよくて、咄嗟に細い藤ヶ谷の首に腕を回すと、藤ヶ谷が同じように俺の後頭部に手を回して、グッと顔を引き寄せられた
「ンンっ…」
角度を変えて、何度も重ねられる唇
柔らかな舌先が、俺の口内を優しくなぞり、ゾクッとした感覚に溺れた
くちゅっと響く互いの蜜
夢中になっていくキスに、頭がぼんやりとしていく
絶え間なく注がれていくポカリが、口端から、つッ…と滴った
「はぁ…はぁ…」
チュッと音をたてて離れていく唇
熱のせいか、キスのせいか、焦点の合わないまま、俺を見下ろす藤ヶ谷を見上げると、熱を持った漆黒の瞳が、俺を見つめていた
「わかったかよ…バカ…」
そう低く呟いた藤ヶ谷のキレイな指先が、俺の唇を拭って、ペロリと舐めとった
しばらく無言で見つめ合うと、藤ヶ谷の指先が、唾液で光る、俺の唇の形をなぞって、わずかに開いた隙間から舌先を撫でられた
その仕草が、言い様もない位色っぽくて、キスされた唇が、ジンジンと熱くなる
「ば、バカはどっちだよっ!風邪、伝染るぞっ…」
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ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» ありがとうございます^_^またどこかで、二人の続きをかけたらいいなと思います!! (2019年10月14日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 完結?おめでとうございます!気に入ってる作品も続きを書いてほしい作品も夢の国キスですー!!私も夢の国に関しては、KさんほどじゃないけどKさん寄りの考え方なので共感しながら読んでました。すれ違っていた2人がやっと両思いになったのでぜひ!続きが読みたいです (2019年10月14日 20時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - ちさん» 投票ありがとうございました!そして早速のコメント嬉しいです(≧▽≦)皆様の反応を参考にさせていただき、もしかしたら続く…かも?(笑) (2019年10月12日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ち(プロフ) - 実は私が投票したものが素敵な短編に仕上がっていてとても感動です(涙)予想以上の仕上がりで普通に1つの作品として読みたくなりました(*^^*)本当にありがとうございます!これからも楽しみにしてます! (2019年10月12日 20時) (レス) id: 20a7b4a7e7 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - たまももさん» ありがとうございます!!執筆します^^ (2019年9月2日 10時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年8月16日 14時