船上カフェをやってる私はヤバい人です2 (ページ41)

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待ってる客が2人ページ41

｢じゃあ今から君にはここから次に行く世界を選んでもらうよ！｣

いや…いくらなんでも話がぶっ飛びすぎてる

さっきも意味深なことを言ってたしそれを聞こうと思えば今度は次の世界を選べ？

まずは神さんにやらなければならないことが

深呼吸をして神さんに近づけば彼を睨みながら頬を両手で挟みそのまま引っ張った。

｢いひゃい！いひゃい！はにふうの！？

(訳：いたい！いたい！何するの!?)｣

何するのじゃないでしょ！

とにかく話の整理をしてから次のステップに行くということをあんたは学んだ方がいい

｢この…馬神さんが！｣

｢久しぶりに聞いたよその呼び方…｣

泣いちゃうぞと脅してきた彼を無視してこの本だらけの部屋に向かう前に言っていた彼の言葉はどういうことなのか聞くことにした。

｢私に言ってきたいずれ思い出してもらいたい記憶がある…それはどういうことなの？｣

思い切り引き伸ばされた両頬を擦りながらそんなこと言ったっけととぼける馬鹿に怒りの拳を振り下ろすと今度は素直に話すと泣きながら言ってきた。

最初からそうすれば良かったのに…

｢えー…僕が君に言ったいずれ思い出してもらいたい記憶があるというのは君が僕と深い関係があるということだ。｣

深い関係…それは私と神さんが幾つもの世界を渡っている旅仲間とかそんな感じだろうか？

言葉の意味がわからずに腕を組んで唸っていると神さんが違うと指摘してきた。

｢別に色んな世界を旅した仲間というのが深い関係では無いんだよ…。

本当はね…

君が“神様”だということなんだよ｣

その瞬間時が止まったような気がした

私の思考も動きも

周りにいた神様見習いさん達の動きも

全てが止まってしまったような気がした。

｢えっと…ちゃんとした説明が必要だね

かつて僕には同じ上位の神の仲間がいたんだよ

それが君だ

だけどある日この幾多の世界を管理するための世界に悪しき侵入者が現れたんだ

やつは君の神としての力を奪い逃げたと思えば悪しき者の頂点に君臨してしまった…。

君は神としての力も記憶も失って人間になってしまったんだよ｣

ほう…つまり私は人間である前に神様だったのか

なんというか…実感も湧かないしそもそも記憶も奪われたから1ミリもわからない。

｢逃げたやつの情報をかき集めて判明した名前…

やつの名前は………………｣

その瞬間私の中でなにかが湧き上がった感覚が襲ってきた。