玖拾の目 ページ40
暗闇に立ちはだかる巨大な山
ここが那田蜘蛛山か…鬱蒼としている森だから鬼にとっては良い住処なのだろう。
『さてと…俺は他の隊士と合流するから炭治郎達は固まって行動しろ。』
｢えぇっ！一人で行ったら殺されちゃうよォ!｣
うるさい餓鬼だな…だいたい俺は殺されないから
ヤダヤダと俺に縋りついて進行方向の邪魔をする善逸をどうしたものかと悩んでいたその時森の奥からジリジリと近づく気配がした。
｢た…助けてくれ…っ！｣
森から出てきたのは血まみれの隊士でここまで這って来たのだろうと容易に想像できた。
すぐに彼に駆け寄り傷の様子を見て応急処置をしようとしたその時だった。
ぐいっと彼の体が糸に引っ張られて森に引き摺られて戻されようとしていた。
『隊士は返してもらうぞ！』
咄嗟に左手の糸で彼の体を引っ張る糸を切り右手の糸を体に巻き付けて引き戻した。
確か背中に小さな蜘蛛がくっ付いてるんだっけか
慎重に蜘蛛のみを切り刻むとそれ以降は森に引き込まれる事はなくなった。
『もう大丈夫だ…お前は頑張った』
｢あ…あなたは……！｣
どうやら俺が何者かわかったようで、すぐに唇に人差し指を当てて一言｢機密情報｣と言った。
それにしても厄介だ…この山も、そして隊士の怪我も
『炭治郎達は先に行け…俺はこの隊士の怪我を処置してから追いかける。』
｢…はいっ！｣
一瞬、炭治郎の返事に躊躇った様子が見えたけど分からなくもない
彼ならわかるだろうな
恐ろしく強力な敵が那田蜘蛛山に潜んでいるのだから
伊之助と共に山に入って行った炭治郎の後ろ姿を見てすぐに応急処置を始めた。
確かに出血は酷い…けど止血が出来ない訳では無い。
『これでよし…怪我人を戦わせる程俺は非道じゃないから、君はここで待機』
ずっと立ち上がって森を真っ直ぐ見ると脚に力を入れて森の中を駆け抜けて行った。
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シロヌコ(プロフ) - サイステ先輩が推しになりそうというか推しましたありがとうございます (2022年12月2日 16時) (
レス) @page47 id: 09da8bad9a (このIDを非表示/違反報告)
何でもないひとだよぉ(プロフ) - なんか面白そうなタイトルじゃんと思ってみたらなんなんですか…くそおもろいじゃないですか！応援してます。更新これからも頑張ってください！！！！ (2022年11月16日 21時) (レス) @page44 id: 9cea2e06fa (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 読む前「何か面白いタイトルやー」読んだあと「は？面白すぎんだろ。、、天才か？」サイコロステーキ先輩だって事忘れる面白さ。これからも頑張ってくだせい！！ (2022年10月9日 19時) (レス) id: da08d8ca50 (このIDを非表示/違反報告)
美奈(プロフ) - 成り代わりが読みたくて探していたらまさかのサイステ先輩の成り代わりに驚き、読み始めたら面白くて止まらず、ここまで読んでしまいました…控えめに言って神…続き楽しみにしてます！ (2022年8月6日 21時) (レス) @page18 id: 654a1bab90 (このIDを非表示/違反報告)
ロックマ - この作品最高です!!これからもがんばってください!!!!! (2022年7月13日 23時) (レス) @page2 id: 7ddd684455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：またたびはまた | 作成日時：2022年7月12日 20時
