[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ50)

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百話ページ50

高くそびえ立つ崖

人間が登るのは容易ではないだろう

｢しかし、オオニューラの力を借りれば容易く登ることもできます。

まるで秘伝技…ロッククライムのように｣

その時、少年テルとノボリは顔を顰めた

まるでその言葉を当たり前のように受け入れてしまったが、この世界にロッククライムはないはずである。

テルから見ればノボリはこの世界の住民では無いのだろうか？

そしてノボリは何故自分がさも当たり前のようにロッククライムを例え話に入れたのか分からないのだ。

何もかも分からない

しかし何かを思い出せそうなのだ

｢ヒスイ地方にやってくる前の私は何者だったのか…？

空から落ちてきた、つまり別世界にいたであろう貴方様とポケモン勝負をすれば何か思い出せるやも。｣

彼は目を見開き真っ直ぐテルを見つめた

自分は何者か、ポケモン勝負の場で理解しようと考えたノボリはテルに手合わせを願った。

テルもそれに同意した

｢では…ゴーリキー、出発進行ーッ！｣

キャプテンのノボリが勝負を仕掛けてきた！

勝負あり

勝者は少年テル、ノボリは深く息を吸って対戦相手を称賛した。

｢ブラボー！スーパーブラボー！

貴方様はその実力で勝利という目的地に見事到着なさいました！｣

楽しい時間を過ごしたノボリは満足をし、オオニューラを呼ぶと言った。

慣れた手つきでカミナギの笛を吹き、辺りに音色が響くのを耳で感じ取る。

頭上から近づく気配に崖の上に視線を移した。

そこにいたのはニューラに似たポケモン、だけど大きくて体も白い。

特徴的な紫の鉤爪は本当に崖登りに最適な形であった。

｢さあテル様、オオニューラに笛の音を｣

こくりと頷き自身のカミナギの笛を取り出すと静かに息を吸い込み、大きな音色を辺りに響かせた。

＿＿まぁ悪くは無い

そう言っているような笑い方をして少年の旋律を心に刻んだオオニューラは彼に一枚のプレートを渡した。

もうどくプレートは何を意味するのか、それは彼には分からないけど集める事に価値はあるのかもしれない。

そう思いながらオオニューラに感謝をしてプレートを懐にしまった。

さあ行こう

オオニューラと共に崖を登り山の上にいるキングを鎮めるために。