[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ38)

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八十八話ページ38

我、快調なり

怪我が治ったらすぐに調査の仕事が来て朝早くから団長の元に向かった。

｢あっ…おはようございますAさん！｣

『おはようテル…にしても朝早くから調査の仕事とは君も大変ですね。』

本部に向かう途中、テルとある人物に会った

彼がここまで来るとは…何かしらあったな

『おはようございますノボリさん。珍しいですねあなたがここまで来るなんて…』

｢おはようございますA様、少しばかり用がありまして…それとあなたもデンボク様に呼ばれているのでは？｣

そうだった

本部の上階にいるデンボク団長の元に急ぐとそこには既に団長と話し合いをしている人物がいた。

『(嘘だろ…セキさんいるじゃん！)』

無意識にテルの後ろに隠れていたけどこれって大分失礼な行為だよね。

コホンと咳をしてテルの隣に立つと団長が本題を話した。

｢天冠の山麓にいる洞窟キングマルマインを鎮めよ。｣

とうとうマルマインも荒ぶってしまったか…

以前調査をしに行った時はまだ大丈夫だと判断して帰って来たけどその後マルマインの様子がおかしくなったと思われる。

『テルの世界にマルマインはいましたか？』

｢はい、モンスターボールによく似たポケモンで体内に電気を溜めるとちょっとの刺激で爆発してしまう危険なポケモンであると親から聞かされていました。｣

こうやって説明されると本当に恐ろしいポケモンと言えるだろう。

でもきっとテルがこの世界のマルマインを見たら驚くだろうな。

この世界のマルマインは爆発する程のエネルギーを保持出来ないんだよね。出来て電気をちょっと放出する程度

それが例の雷に撃たれてからは爆発を起こす程に力の制御が出来なくなったらしい。

『お言葉ですが団長、天冠の山麓はテルが調査してきた地帯に比べて凹凸が激しく安全なルートも少ないです。』

｢そこでシンジュ団の協力と今回もお前がテルの補佐をするのだ。｣

まあ確かにそれなら納得だ

だったら早く出発の準備を……

｢およしください!!｣

｢何人たりともボクは止められないよ｣

一階の入り口から聞こえる声に皆がそちらを向いた。

この声は聞き覚えある、というかしつこいくらいに聞いたよ。