[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ35)

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八十五話ページ35

キングも大分弱まった

今がチャンスと捉えシズメダマを投げつければ体に待とう金色の光は粒子となって空の裂け目に戻って行った。

その様子を見た後に再びウインディを見れば、先程の凶暴な姿ではなく強くて優しい姿に戻っていた。

｢良かった元に戻って…君はこっちの方が良いよ。｣

なんとも言えない質感の胸毛を撫でていると何かが手に引っかかり地面に落ちた。

それは各地のシンオウ様の使いの末裔から託された特殊なもの

今回もまた少年の実力を認めプレートが託されたのだ。

それにしても不思議だ

裂け目から現れるのは少年テルの他にもポケモンの力を増幅させる雷、一体何があるというのだろう。

ガラナとススキが駆け寄ってきてウインディの安全を確認していると、辺りに響く遠吠えが聞こえた。

それは2匹分のウインディの鳴き声だった。

｢…なるほど、そういう事でしたか。｣

何かを理解したガラナは島キングとなったウインディを優しく撫でてこう言い聞かせた。

｢あなたとあたくし、それぞれの役割に従う為に離れて暮らす事になります。｣

その言葉を理解し寂しそうな顔を浮かべるのはウインディだった。

しかしガラナは大丈夫だと言った

ウインディは強い、ガラナよりもはるかに

キングとキャプテンそれぞれの役目を果たすためにも別れを惜しむ必要はないのだ。

その日、彼らは先代のキングであるウインディの声を聞いた。

きっと見守っていたのだ

キャプテンであるガラナ以外にもずっと長いこと見守っていた彼ら。