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場所は変わり、
______梵天アジトの一角、高層ビル。
「お前ら今回のシゴト終わらせんの遅くねぇ?不調?はっはー!!ウケるぅ!!!」
「うるせぇ薬中」
「朝から薬やってんじゃんやば」
No.2の三途春千夜が、幹部の灰谷兄弟に向けて笑い声を上げていた。
勿論、今回の任務がハニトラだと知ってのもの。
そしてハニトラなどの誘惑系の任務は、今までこの二人が失敗した事はなく…何なら一日で終わらせていた事も。
「お前らに落ちねぇ女居んのか!?はは!元気出せよ!ぶははははっ!!」
「兄貴こいつ殺していいかな」
「いんじゃね?」
二人と一人の仲は最悪。まあ日常茶飯事なので周りも止めはしないが……今回はその光景を黙って見ていない者がいた。
「……だが、灰谷兄弟は珍しいな。いつも一日で終わらせてくるだろ?何かあったのか」
主に金を取り扱う会計……九井一だ。
「んー……相手の子がちょっとねぇ」
「会えば分かるぞ」
「……?」
そんな九井の質問に、言葉を濁しながら答える二人。更に珍しい。それに益々三途は興味を持った。
「確か兎喰家だったな。娘の名前は…Aだったか?」
「そうそうAちゃん。別に仕事を疎かにするつもりはねーけど…あの子はどうもやりづれぇ」
「アイツと話すとなんか…生え揃えた牙を緩く抜かれてく様な感じ?っつーの?気が乗らねー」
「あ、わかるー」
「ふぅん…」
「うわ、自分から聞いといて興味なさげな声出すとかサイテー会計サマ」
物心ついた頃から研いできた鋭い牙。そうして生え揃えた大層な牙を恐れられずに優しく抜かれる。
そんな感覚は____所謂甘え、というものだろう。
だがロクでもない人生をおくってきた者達にはそんなものは分からなかった。理解もできなかった。
この二人は勿論……九井も三途も。
「っあーー!クソかよ!!我慢できねぇ!!!」
「「?」」
「……どうした、三途」
「ツラだけが取り柄のクソカス兄弟に引っ掛からねぇ女…気になるなァ…!しかも裏切り者かもしれないときた!」
大声をあげて立ち上がり、呆れと多少の苛立ちを込めた視線を向けられる三途。
「っし、決めたァァ!!俺もソイツに会ってやる!」
「「……はぁ?」」
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蓮 - 三途も同じ状況になってしまうのでしょうかww更新頑張ってください!応援してまーす! (2022年3月28日 9時) (レス) @page12 id: b575e31252 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!ぜひ続きを書いて欲しいっ更新待ってます! (2022年1月4日 10時) (レス) @page12 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 待機…( ′ ′ )← (2021年12月20日 23時) (レス) @page12 id: 912a8b7391 (このIDを非表示/違反報告)
NANA - ここで止まっちゃうのかよ?!www更新してほしいー!!!!!! (2021年11月26日 5時) (レス) @page12 id: fc6b10805b (このIDを非表示/違反報告)
どっかの犬好き - さ、さんま見てたら思い付いたんですか…凄いですねw更新楽しみにしてます (2021年10月31日 21時) (レス) id: 7c01fc8068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2021年9月9日 23時