保護者役、任されてます。【二口堅治】

10. 巨人の群れ ページ11

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ウシワカに見下ろされ、何とも言えない威圧感に圧倒されていると赤髪の人…たしか名前は天童だった気がする…あのゲスいブロックの。その人がウシワカに言った。





｢も〜若利くん近いヨ！この子ビビっちゃってるじゃん！｣





｢…？そうか、悪かった。｣





天童(仮)にそう言われるとウシワカは私に謝ってきたからとりあえず首を縦に振っておいた。





ウシワカも意外と素直な所あるんだな…






｢ねぇ、キミここの生徒じゃないみたいだけど誰かに用があるのかな？｣





天童らしき人はしゃがんで私と目線を合わせて話しかけてきた。





他の人たちもぞろぞろと集まってきて、｢迷子か？｣とか｢誰かの彼女？｣とか好き放題言っている。







｢……鍛治。｣






｢え？｣






｢…鷲匠鍛治……｣







ボソッとおじいちゃんの名前を言うとみんな心底不思議な顔をしていた。







あー、早くこの巨人たちの中から脱出したい。







普段から青根やらにろちゃんやらデカいのに囲まれてるけど、初めて会う巨人たちとまともにコミュニケーションを取る能力なんて私にはない。







ただでさえコミュ障なのに…おじいちゃんどこだよ……







こんな事ならにろちゃんに着いてきてもらえばよかった…







｢監督に用事あるならここで待ってたら良いんじゃねーの？｣






突然そう言ったのは天童(仮)の後ろにいた何か男前な人だった。






｢確かに！英太くんナイス！ここで待ってたらいいよ。若利くん、良いでしょ？｣







｢あぁ。構わない。｣







よくわかんないけどここで待ってたら良いらしい。






ウシワカたちのお言葉に甘えて、ここで待たせてもらうことになった。

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