俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

・ ページ8

Ki side



俺がシャワーから出た10分後、他のメンバー達がぞろぞろと楽屋入りした。


｢あれ？ガヤさんとみつ早いね？｣

｢おー｣

｢朝から北山くんは大忙しだったもんね〜｣

｢な！おまっ、黙ってろって！｣

｢何？みつどうかしたの？｣

｢な、なんでもねえよ。｣


そう？と言いながら二階堂が隣に座ってきた。

ジー…


めっちゃ視線感じるんだけど。二階堂にめちゃめちゃ見られてるんだけど。何？俺なんか付いてんのか？さすがにシャンプーは洗い流したし…。


｢みつさ、｣

｢…なんだよ…｣

｢香水変えた？｣

｢…は？香水…？｣

｢なんかいつもと違う匂い。｣


そう言って二階堂は、俺の首元に顔をぐっと近づけた。


｢なんかシャンプーの匂い？｣


やばい。いつもの香水持ってくんの忘れた…。こいつ匂いとかわかんのかよ…。このままじゃ…


｢ああ！みつ髪濡れてる！！｣

｢あ…｣

｢もしかして、ここ来てからシャワー浴びた？｣

｢…えとー…｣

｢北山くん朝急いでシャワー浴びてたみたいだけど｣

｢お、おい！藤ヶ谷お前！！｣

｢北山さん何があったか話してもらおっか…｣


綺麗に笑ったよこーさんと目が合う。だめだこれ逆らえないやつだ。もう、誰にもバレずにやり過ごすつもりだったのに…。

ぞろぞろとメンバーがソファ周りに集まる。そこには当然シャワーのことをバラしたあいつもいるわけで。

思いっきり藤ヶ谷を睨みつけたら、完璧なアイドルスマイルを返してきた。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す