俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

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Ki side



｢あのさ、｣

｢…ん？｣


自分から話しかけてきたくせに、黙り込んでしまった藤ヶ谷。何となく、同じベッドに座ってはいけないような気がして、藤ヶ谷の前の床に座る。


｢どうした？｣

｢いや、あの、昨日…のことだけどさ、｣

｢おう。｣


やっと少し話し始めたと思ったら、また黙り込んでしまった。それどころか、悲しそうに顔を歪めて下を向いてしまった。


｢話したくなかったら別に話さなくても、

｢め、迷惑だった…？｣

｢…へ？｣

｢その、俺ほんとに全く覚えてなくて。もしかしたら、いや、絶対嫌がってたのに無理やり膝枕なんかしてもらったんだろうって思って。｣

｢あ、そういうこと…｣


藤ヶ谷は俺が嫌々膝枕をしたと思ってるんだ…。まぁ、突然ではあったけど別に嫌では…なかったよな。


｢それに、｣

｢おう。｣

｢玉に “ あの後なんかあったのか ” って聞かれた時、めっちゃ動揺してたから。俺なんかしでかしたよな…？｣


動揺してたことこいつにもバレてんのかよ…。でも、勘違いしてるのは藤ヶ谷だし、勘違いしっぱなしだと辛いの藤ヶ谷だし、本当のこと言ってもいいのかな…？


｢あのな、藤ヶ谷。｣

｢…ん…｣

｢確かに昨日酔っ払って藤ヶ谷寝ちゃったんだよ。しかも俺の膝で。｣

｢…うん。｣

｢俺がそういうこと嫌々するようなやつだと思うか？｣

｢……うん。｣

｢しねえよ！ほんとに嫌だったら膝からおろしてるし。お前だったから別に…いいかなーって思っただけ。｣

｢…そう、だったんだ…。｣

｢あと、その後のことだけど…｣

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