俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

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Ki side



なんでだろ

そういって考え込んでしまった藤ヶ谷。いや、そこは “ 飲みたい気分だった ” とかそんなんなんじゃねえの？そんなに深く考えることか？


｢じゃあ、ちょっとした悩み聞いてもらっていい？｣

｢悩み？…いいけど？｣


軽い気持ちで聞いた “ 飲みすぎの理由 ” だったけど、まさか藤ヶ谷のお悩み相談に繋がるとは思ってもみなかった。ていうか、こいつの口から悩みとか聞いたことなかったから、ちょっと新鮮というか…とりあえず聞いてやろう。


｢普通さ、お酒飲むと眠くなるじゃん？｣

｢まぁ、そうなのかもなー。｣

｢俺大体いつも不眠気味なんだけど、お酒飲むと余計寝れなくなるのよ。｣

｢ほー…大変だなー。｣

｢だけど、一昨日北山が来たじゃん。｣

｢来たな。｣

｢そしたら、不思議と寝れたのよね。｣

｢…うん。すぐ寝れんじゃんって思った。｣

｢そう。だから昨日は、お酒飲んでも寝れるかなって思ったわけよ。そしたらやっぱり寝れた。｣

｢うーん…ん？どゆこと？｣


藤ヶ谷に説明されたが、はっきり言って藤ヶ谷が酒飲むと寝れなくなることぐらいしかわからなかった。全然理解出来ていない俺に、藤ヶ谷は大きくため息をついた。


｢もう…何回も言わせなくていいじゃん。｣

｢は？｣

｢だから、北山いるから大丈夫だと思って飲んだの！そしたら飲みすぎたみたいで記憶全然ないけど、朝起きたらベッドにいたからちゃんと寝れたみたいでよかったっていう話！｣

｢あ…俺？｣


どうやら、藤ヶ谷の睡眠は俺がいるかいないかで変わってくるらしい。

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