俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

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Ki side



｢お前結構酔ってね？｣

｢んー？全然、酔ってないよ…｣


辛うじて会話はできるけど、顔は真っ赤だし、体は力が抜けちゃってるし、頭がコクコクしてて、今にも眠ってしまいそうだ。


｢藤ヶ谷ー、眠いのかー？｣

｢んー？…んー…｣

｢帰るか？お前寝たら俺運べねえし。｣

｢北山ちびだもんね〜…｣

｢うるせっ。｣

｢ん…ちょっとでいいから寝かせて…｣

｢ん…うおっ！？｣


ちょっとだけだから

そういって藤ヶ谷は俺の膝に倒れ込んできた。まぁ、世にいう “ 膝枕 ” ってやつ。俺が驚いている間に、あっという間に眠りについた藤ヶ谷。今は俺の膝の上でスースー寝息をたてている。

こいつ、飲みの席で寝てんの見んの初めてかもなー。いつもはこんなに飲まねえし。


｢ガヤさん寝ちゃうなんて珍しいね。｣

｢だなー。｣

｢しかも、みつの膝枕でなんて。｣

｢ほんとだよなー。よこーさんの方がいいんじゃなね？｣

｢だってわったー。｣


玉がよこーさんに振ると、楽屋で見た時と同じニヤニヤした顔で、“ 俺じゃだめだったんだよ〜 ” って言ってきた。

よこーさんがだめだった？いや、だったら尚更俺じゃだめじゃん。よこーさんの方が藤ヶ谷と一緒にいいる時間長えし。


｢みつだからいいんじゃない？｣

｢俺だから？なんでだよ。｣

｢だから言ったじゃん！みつのおかげだって。｣

｢だから何の話よ。｣

｢それはねー、そのうちわかる時が来ると思うよ？｣


玉も勘づいたのか、よこーさんと同じ顔でこっちを見てくる。ったく、2人とも分かってんなら教えてくれたっていいじゃねえかよ。なぁ、藤ヶ谷。お前は分かるか？何が “ 俺のおかげ ” かってこと。

こうして俺が悩んでいる間も、藤ヶ谷は膝の上で気持ち良さそうに眠っていた。

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