俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

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Ki side



｢おつかれしたー｣

なかなか集中出来なかったせいで、いつもより時間が押してしまった撮影。

楽屋に戻ると俺以外のメンバーが揃っていた。これから取材もあるからみんな衣装のままだ。


｢北山さーん。｣

｢お、よこーさん。どした？｣


俺がソファに座ると、ニコニコしながら目の前まで歩いてきたよこーさん。そして俺の顔を覗き込んで、今度はニヤニヤしている。


｢な、なに？｣

｢みつさ、昨日太輔と何かあった？｣

｢何かって…特に何もなかったと思うけど。｣

｢そう？じゃあ寝る時とかは？太輔大丈夫だった？｣

｢なんで？布団に入るなりすぐに寝付いてたけど…｣

｢やっぱりね〜。みつ太輔と一緒に寝たでしょ？｣

｢なっ…！一緒に寝たっつーか、あいつが “ どうしてもソファでは寝かせられない ” って言うから、仕方なくだし、ただ同じベッドで寝たってだけで！｣

｢仕方なく同じベッドで寝ただけ…ね。｣


そう言うとよこーさんはまたニヤニヤしだして “ やっぱそうなんだよなあ ” と呟いた。そして俺に向き直って、肩を掴んできた。


｢ありがとう！みつのおかげだ！｣

｢え？何が？｣

｢ううん、みつは何も気にせずに、今日からも昨日みたいに太輔と寝ればいいんだよ！｣

｢う、うん？｣

｢それだけだから！ほんとにありがとね！｣


それだけ言い残して、よこーさんは藤ヶ谷の元へ走っていった。最近の藤ヶ谷はよく居眠りをしているイメージだったけど、今日は眠いような素振りもない。いつもより元気がありすぎるくらいだ。

よこーさんの言ってたこと…。

何が俺のおかげなんだろう…。

今日も→←・

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