俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

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Ki side



｢｢はよー｣｣

｢お、おふたりさんおはよー｣

｢2人仲良く現場入りとか、違和感しかないんだけど。｣

｢俺らが1番違和感感じてるから！なあ藤ヶ谷。｣

｢んーそうでもないんじゃない？｣

｢はあ！？なんだかよくわかんねえこと言うな！｣


さっきからやけにニコニコしてて、鼻歌なんて歌っちゃってる藤ヶ谷。いつもはそこまでテンション高くねえのに、今日はご機嫌らしい。


｢太輔ー。｣

｢お、何ー？渉。｣

｢なんかいいことあった？｣

｢いいこと？…んー、なんかね、ぐっすり寝れたの。｣

｢おぉ、よかったじゃん。｣

｢うんっ。｣


そっか、藤ヶ谷ぐっすり寝れたんだ…よかったじゃん…って、俺は寝る前も起きた後も大変だったんだからな！！

でも…心做しかいつもより体が軽い気はするんだよな。なんでだか知んねえけど。


｢失礼しまーす。そろそろ撮影始めるんで、移動お願いしまーす。｣

｢あ、はーい。｣


今日の撮影は一人ひとり使うセットが違うらしい。ちなみに俺は…


｢じゃあ、北山さんはこのベッドに横になってもらって…｣

｢あ、はい。｣


普通のシングルベッドだ。アイドル誌でよく見るようなほんとに普通のやつ。“ まずは寝てみてくださーい ” というスタッフの指示で、俺は布団に入る。ちょっと硬えやこのベッド。藤ヶ谷のベッドはもっと柔らかかっ…ちょっと待てなんでここで藤ヶ谷が出てくるんだよ！確かにこのベッドよりは断然寝心地良かったけど…あぁー！集中できない！お願いだから邪魔しないでくれ…！

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