D.Gray-man 〜終焉を告げる者〜

No.×× ページ2

＿＿＿自分は自分が嫌いだ。大嫌いだ。


暗闇に沈む自分と未来に向かって進み続ける自分＿＿。

暗闇であざ笑う用に見上げる自分と何もできない自分＿＿。




「君はどうして笑っていられるの？」

あざ笑う自分は答えた。

『面白いから。』

「面白い？」

『そう。面白いから。』

あざ笑う自分は楽しそうに答えた。

『君が心の中にしまい込んでいる、葛藤、不安、孤独、闇・・・。その全てが面白いんだよ。』

「・・・・・・。」

『人間は酷く脆い生き物。そして必ず闇に落ちる・・・。どうだい？君も楽にならないかい？』

「なっ、何言って・・・。」

ガッ！！




「く、苦し・・・。」

『闇に落ちればもう何も考えなくていいんだよ？』

ギュッ！！

あざ笑う自分は気にくわなそうに手の力を強めた。



「ぐっ・・・。あぁ・・・っ！！」

『君には絶望したよ。僕に飲み込まれちゃえば楽になれるのに・・・。』

「・・・お前は私の闇でありイノセンスだ。私の体が無かったらお前は存在していなかったんだ・・・。」

『随分と偉そうだね。・・・もう君は闇に飲み込まれてもいい存在になってしまったよ。・・・たった今。』

「！？」

『さようなら・・・。未来のない、もうひとりの自分・・・。』




未来に向かって進み続ける自分に刃物が振り下ろされた。









そして最後にあざ笑う自分の右目が怪しく輝いていたのを見た＿＿＿。

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