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次の日、私は学校に行くと教室内がざわついていた。
「凄いね!!」
「誰が描いたんだろ」
クラスの人達は昨日私が描いた黒板アートを見ていた。
そういえば消さないで帰ったんだった。
クラスの人だけじゃない。他のクラスの人や先輩らしき人も大勢の人が私の黒板アートを見て歓喜してた。
席の方を見ると既にりょうくんが来ていて、招く様に私の事を呼んでいた。
り「おはよ。だいぶ注目されているね」
『私が描いたこと言ってないよね?』
り「もちろん。でも残念だね。描いた人教えたら一気にAちゃんは人気者になれたのに」
『いいの。どうせすぐに転校するし、転校したらどうせ私の事忘れてるから…』
り「そんなことないよ」
『えっ?』
り「みんながAちゃんの事忘れても、俺はAちゃんの事忘れないよ」
『りょうくん……』
「おーい、席に着けー。ホームルーム始めるぞー」
担任がやって来て皆が席に着く。
そして黒板消しを持って一斉にアートが消えた。
皆から「何で消すんだよ!!」とクレームが殺到していたが、私的には皆に喜んでもらえて良かったと嬉しく感じた。
***
時間が流れ、昼休みになった。
この学校には購買があるらしいが私はお弁当を持参している。周りの人達は既にグループが出来ていて、勿論私は一人ぼっち。
行き場のない私はトイレにでも引きこもってようかなと思っていると……
り「Aちゃん。一緒に食べよ?」
隣の席のりょうくんが誘ってくれた。
『いいの?こんな私と一緒で?』
り「ん?俺はAちゃんと一緒に食べたいなと思ったんだけど…ダメだった?」
『ううん。いいよ』
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時