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どうしよう…黒板アートしていたところを福尾くんにバレてしまった!!


他の人に見られるのは初めてで、今すぐに消さないとと思い右手に持っている黒板消しでイラストを消そうと手を伸ばそうとすると…


り「待って!!」


福尾くんの声でつい手が止まってしまい、彼も黒板の前へやって来て黒板アートを眺めている。


えっと…これは……


り「これ瀬川さんが描いたの?」


福尾くんの質問に対して私は恥ずかしながら、うん。と頷いた。


り「凄い!!凄いよ瀬川さん!!」


『……え?』


凄い?こんな絵を見て引いてない?
てっきり引くと思っていたが、福尾くんは黒板アートを見て目をキラキラと光らせていた。


り「瀬川さんって絵描くの好きなの?」


『す、好きというか…えっと…』


り「だからさっき美術室前の絵を真剣に眺めていたんだ」


『わ、私…そんなに…?』


福尾くんにそんな姿を見られていて尚恥ずかしくなり、顔を赤くする。


り「美術部に入る予定とかあるの?」


『いえ…こんな私が部活に入るなんて…それに私、人と関わるの苦手だし…』


り「でも今こうやって俺と話してるじゃん」


『え…?』


福尾くんが言った通り今話せている。
淡々とだが今までいた学校よりは話している気がする。


り「他にもどんな絵描いてるの?」


どんな絵……あ、そういえば鞄の中に落書き帳みたいなノートが入ってたはずだ。私は恥ずかしながら鞄からノートを取り出し、福尾くんにノートを渡した。


り「……綺麗。こんな絵初めて見た」


『私なんてまだまだ…』


り「ううん!美術室前にある絵より全然良いよ!!」


福尾くんは私に優しい笑顔を見せると、何故か心の奥がキュッとなった。


り「ねぇ俺も何か描いてもいい?」


私は、うん。と頷くと福尾くんはノートの空いてるスペースに絵を描き始めた。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時

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