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とうとう夏祭り当日になってしまった。
岡崎にいれるのも残りわずか。
未だに引越しする事を言えてない。早くみんなに言わないと……
そういえばりょうくん、私の浴衣姿が…とか言ってたなぁ。引越しの準備の時に浴衣が出てきたはず。たしかここら辺に…あ、あったあった。
箱の中には白をベースになって赤い花が彩られている浴衣と黄色の帯が入っていた。
浴衣なんて何時ぶりだろう。試しに羽織ってみるとちょうどいい丈で安心した。
せっかくだし着てみようかな。
集合までまだたっぷり時間あるし、私は一人苦戦しながら浴衣を着ることにした。
***
『はぁ…やっと着れた』
やっと浴衣が着れた。
何回も着崩れしちゃって行く前から疲れちゃった。
時計を見ると集合時間30分前だった。
しまった…!!時間かけすぎた!!
私は残りの支度を済ませ集合場所のお祭り会場へ向かった。
『わぁー、凄い人達』
お祭り会場である神社に行くと予想以上の人がいた。
この人混みから皆を探すのは大変だなと思っていたが、長身の彼の姿がすぐに目に付いた。
『りょうくん』
り「Aちゃん。探すの大変だったでしょ?」
『ううん。りょうくん背が高いからすぐに分かったよ』
り「なんかちょっと恥ずかしいな」
『他の人達は?』
り「まだ来てないよ。それよりAちゃん」
『ん?なに?』
り「浴衣似合ってるよ。可愛い」
『あ、ありがとう…ッ』
りょうくんに可愛いって言われてドキドキする私。
そ、それより転校のこと言わないと……
『あ、あのりょうくん。実は……』
て「おーい!!りょーう、Aちゃん!!」
り「おっ、皆来たよ」
『う、うんッ』
みんなが来た事で転校の話が出来なかった。
私ちゃんと伝えれるのかな……
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時