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──桜舞う4月
私は親の転勤で岡崎市の高校へ転入した。
岡崎に来るのは初めてで右も左も分からない私。
とりあえず友達を作りたい…と思うのだが
「みんな席に着けー。早速だが転入生を紹介する」
廊下で待機していた私は担任の合図で教壇の前に誘導される。
「今日からこのクラスに転入してきた瀬川だ。瀬川、みんなに一言挨拶を」
担任に背中をポンと押され、更に前に出る私。
クラスの人達も私の挨拶を聞くため視線は私に一直線。
私は緊張している中、勇気を振り絞って挨拶する。
『────です』
「ん?すまないが、もう一度言ってもらっていいか?」
『瀬川…Aです』
「…まぁとりあえず、瀬川と仲良くするんだぞ」
「はーい」
私、瀬川A
実は人見知りで口下手。
おまけに親が転勤族のせいで、転校するもクラスの人と話す事が出来ないまま別の所へお引越し……
そのせいで友達は一人もいない。
こんな日々慣れちゃったし、今回もどのくらいの期間いれるのだろうか。
今日から新しい一人ぼっちの学校生活が始まる。
と思っていると、担任から私の席を案内してくれた。
「瀬川の席は…あそこだ。福尾ー何かあったら教えるんだぞ」
担任が指さした席に行くと、その隣の席には……
り「俺、福尾りょう。よろしくね」
これが私とりょうくんの出会いの始まりだった。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時