特効薬は俺2

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あれから昨日予定していた撮影が無事終わり、残りは片付けして岡崎に戻るだけ。

私は撮影で使った道具が入ってる大きな箱を2個同時に運ぶ。
少し視界が見えにくいが頑張るしかない。

『はぁ…やっと着いた』

あとはバスの中に積んだら終わりだ。
箱を持ちながらバスに乗り込もうとするも視界が見えなくて足元が確認できない。

片足で足場を何度も確認すると、バランスが崩れて後ろから倒れそうになる。

ヤバい…!!と思っていると、後ろから何かが支えてくれて倒れるのを阻止してくれた。

背後からは｢大丈夫か？｣と声がして、振り向くととしみつさんがいた。

『と、としみつさん』

と｢アンタよくデッケー荷物を一気に持ってこうとしたな｣

としみつさんは｢全部寄越せ｣と持っていた箱をすんなりと持ってバスの中まで運んでくれた。

『あ、ありがとうございます』

｢あんま無茶すんなよ｣と私の頭をぽんぽんと撫でて消えてしまった。



***


しばらくして荷物運びも終わり出発の時刻だ。
また前日のように皆さんがいるか点呼をとる。

『皆さんお疲れ様です。名前呼ぶので返事お願いします。…てつやさん』

て｢はーい｣

『しばゆーさん』

し｢あーい｣

『りょうさん』

り｢はーい｣

『ゆめまるさん』

ゆ｢いるよー｣

『虫眼鏡さん』

虫｢ここでーす｣

『としみつさん』

…………


やばい。返事がない。もしやまた…

と｢わりぃトイレ行ってた｣

良かった。すぐに来てくれた。
私は安心して自分の席に座ると、私の元にとしみつさんがやって来た。

と｢サクラ、隣いいか？｣

『えぇ!?』

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