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翌朝。
今日もいつもの時間にインターホンが鳴り、としみつくんがお迎えにやって来る。
と「おはよ」
『お、おはよ』
今日も変わらず、としみつくんの車に乗ってスタジオに向かう。いつもなら今日の撮影の流れとか色々話をするのだが、何故だか今日は沈黙が続く。
やっぱりお互い昨日の事を引きずってるのだろうか。
ここは私から話しかけるべきかな?
私は思い切って口を開く。
『あの…!』 と「あのさ…!」
まさか同時に口を開いた2人。
こんな偶然はあるのだろうか。
と「Aからいいぞ」
『ううん。としみつくんから…』
お互い譲り合うもキリが無く、結局としみつくんから話始めた。
と「あのさ…Aの誕生日っていつ?」
『誕生日?来週だよ?』
と「来週か…はぁ!?来週!?」
としみつくんは驚きながら大声で聞き返した。
と「なんで早くに言わねぇんだよ!?」
『なんでって…聞かれることは無かったから』
と「はぁ…因みにその日は予定あるのか?」
『予定?いや、撮影以外は特に…』
と「じゃあ空けとけよ!」
『う、うん。わかった』
誕生日の話を聞けたからか、としみつくんは上機嫌になっていた。
***
としみつside
Aの誕生日が聞けた。
タイミングもまさかの来週で俺的には好都合。
その日の撮影はすぐ終わる予定だし、これなら2人で飯でも行ってその後俺は彼女に……って何夢物語語ってんだ。
それより彼女に何をプレゼントするか。
俺は撮影の合間にスマホで何かないかと調べる。
て「としみつ何してんの?」
と「わぁ!?」
てつやが背後から話しかけてきた。
と「お前いつからいたんだよ!?」
て「いや、さっきからいたけど。としみつ気づかないんだもん」
ってことは、俺めっちゃ調べもんに集中してたって事か?
て「てか何調べてたの?」
と「お前に関係ねぇだろ!」
て「へっへー。もしやこれは女だな?」
と「ばっ、ちげぇし!」
て「ふーん。あ、そういえば俺サクラちゃんの誕生日知らないなぁ」
げっ!?何でそこに彼女の名前が出てくんだ!?
てつやはルンルン気分で、少し離れた彼女の方に行ってしまった。
て「ねぇねぇサクラちゃんの誕生日いつ?」
『え?来週ですが…』
て「マジで!?誕生会しよ!」
『ダメですよ。こんな私の誕生会なんて…』
て「いいの!いいの!やろ!」
その後他の奴らにも言いふらして、来週ここで彼女の誕生会を決行する事になった。
あぁ……俺のプラン台無しだ。
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ぺぺぺ(プロフ) - therigani0828さん» theirigani0828様。コメントありがとうございます!読んで頂き感謝しています!他の作品もありますので、そちらもよろしくお願いします! (2021年11月22日 18時) (レス) id: 1cd35f6c72 (このIDを非表示/違反報告)
therigani0828(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白くて更新がいつも楽しみでした(*^^*) 新作も楽しみにしています! (2021年11月22日 4時) (レス) @page50 id: 0fb7eb5917 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぺぺ(プロフ) - Lucy-ruuさん» Lucy-ruu様。コメントありがとうございます!読んで頂き感謝しています!次回作もどうかよろしくお願いします! (2021年11月21日 23時) (レス) id: 1cd35f6c72 (このIDを非表示/違反報告)
Lucy-ruu(プロフ) - とっても面白かったです!更新をいつも楽しみにしていました。新作楽しみにしています!! (2021年11月21日 23時) (レス) @page50 id: fa68ae75cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年10月12日 22時