特効薬は俺2

64.としみつside ページ16

Aが俺のこと好き!?
まさか両想いだと思わずテンパる俺。


そんな中、俺のスマホに着信が入った。


やべっ、虫さんからだ。
カードの事で電話してきたな。


と｢もしもし…｣


虫｢あ、としみつ？ごめん。渡すカード間違えちゃってさぁ｣


と｢そ、そうなんだ｣


虫｢もしかしてカードに入ってる動画見ちゃった？｣


ギクッ


と｢み、見てねぇぞ!!｣


虫｢(これは見たな…)そっか。それじゃあ明日渡すから、そのカード持ってきてね｣


と｢おう。分かった｣


俺は虫さんとの通話を切った。
良かった…多分バレてねぇはずだ。


やっぱり俺…彼女に告白したい。
今まで邪魔が入って言えなかったが、言うなら今がチャンスだ。


漢としみつ。
頑張って彼女に告白するんだ！と意気込んで玄関に向かうと、インターホンの音が鳴った。


と｢はい？｣


こんな夜遅くに誰だ？と思いながら玄関の扉を開くと、鍋を持ったAの姿があった。


と｢A？｣


『夜遅くにごめんね？寝てた？』


と｢いや…その鍋は？｣


『夜ご飯にユッケジャンスープ作ったんだけど、作りすぎちゃって…としみつくんにおすそ分け…』


と｢お、おう。ありがと｣


『もしかして辛いの嫌い？』


と｢ううん、大丈夫。中入って？｣


『お邪魔します』


俺は初めて彼女を部屋に招いた。

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