特効薬は俺2

63.としみつside ページ15

て｢今日の撮影はここまでー｣

ゆ｢終わったー｣

あれから何本も動画撮影して、やっと今日の仕事が終わった。

虫｢としみつー。これ3本目に撮影したやつね｣

と｢おう｣

この回の編集は俺が担当の為、虫さんからカメラのカードを渡された。

家に帰ったら早速やるかと思いながら、Aを車に乗せて一緒にマンションに帰った。

『お疲れ様でした』

と｢おう。また明日な｣

いつも通りに部屋の前で解散して、お互いの部屋に入る。
俺は部屋に入り早速虫さんから貰った動画の編集を始める。

と｢…あれ？｣

虫さんから3本目の動画のカードを貰ったはずだが違った。
これは……サクラが出てた動画だ。

虫さんのやつ、間違って渡したな…
虫さんに間違ってること連絡しようと思っていると、画面にある動画が目に入った。

と｢これって…質問した時の動画？｣

カードの中には虫さんがAに質問していた時の動画が入っていた。

そういえば東海メンバーの中で付き合うなら俺って言ってたな。
その話の続きがあるんじゃないかと思いながら、俺はその動画をクリックした。


***



虫｢それじゃあ、これが最後の質問ね。｢東海オンエアのメンバーで付き合うなら誰？｣｣

『付き合うなら誰…？』

虫｢あ、居なかったら居ないでいいよ！｣

『えっと…その……います』

虫｢いるの!?｣

『えーと……としみつさん』

やっぱり俺だ。俺はその続きが聞きたい。
俺は聞き逃しがないよう音量を上げた。

虫｢どうしてとしみつなの？｣

『えっと…いつも傍にいてくれたり、優しくて、カッコよくて……』

虫｢サクラちゃん…もしかしてとしみつの事が…｣

『ち、違います！で、でも…最近としみつさんと一緒にいるとドキドキしちゃうんです。これって病気でしょうか？』

虫｢うん。病気だね｣

『それじゃあ急いで病院に…』

虫｢病院に行っても治らないよ。サクラちゃんのは恋の病。きっととしみつのことが好きなんだよ｣

『私が…としみつさんの事…好き？』

虫｢うん。サクラちゃんは恋愛初めて？｣

『はい。今まで男性といる機会は無かったので、恋愛なんて…』

虫｢そっか。としみつと結ばれるといいね｣

『でも、としみつさんは私の事どう思ってるのか…』

虫｢大丈夫だって！何かあったら相談にのるから！｣

『ありがとうございます』

虫｢これで質問は終わりです。付き合ってくれてありがとね｣

『こちらこそ、ありがとうございました』

ここで動画が打ち切られた。

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