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と「俺はお前が好きだ。だからお店に戻ってきてくれ。そして俺の為に五平餅を作ってくれ」
としくんが私に告ってきた。
いきなりの告白で目を丸くする私。
だが、としくんが公園で女の人とボートに乗ってるのを思い出した。
『でもとしくん。既に付き合ってる人が…』
と「付き合ってる人?」
『私見たの…公園で女の人とボート乗ってるとこを…』
と「公園…ボート…女の人……あぁ!!」
としくんは思い出したかと思いきや、急に大笑いしだした。
と「あれてつやだよ!女装してデートする企画だったんだよ」
そう言いながらとしくんは、その当時の写真を私に見せてくれた。
その写真は、あの時の女の人と雰囲気が一緒だった。
『もしかして私の勘違い….』
と「だな」
私の勘違いに気づき恥ずかくなり、顔を赤くした。
と「A」
としくんは再び私を抱きしめ、耳元に話しかけた。
と「俺Aが好き。ずっと一緒にいたいし、離すつもりもねぇ」
私は心臓バクバク言いながら、としくんの告白に答えた。
『私も…好き…としくんのこと大好き!!』
と「A…!!」
やっと私の想いを伝えることができたとホッとすると、としくんは力強く抱きしめてきた。
『ちょっ…としくん苦し…!!』
と「あ、わりぃわりぃ」
と「俺…馬鹿で不器用なところあるけど、絶対Aのこと幸せにするから!!」
『私もとしくんが優しくて頑張り屋さんなところ知ってるからずっとそばにいるよ』
と「A…!!」
としくんは優しく抱きしめ、お互い顔が近くなる。
これはもしや…と思い、私は目を瞑る。
来る!!と思っていると、ガチャっとお店の扉が開く音が聞こえ、振り向くと母の姿があった。
主母「ごめんごめん。遅くなっちゃった…って何してるの?」
母にお互い抱きしめてる所を見られ、急いで距離をとる2人。
と「おばさん。ちょっとAを借りていいですか?」
主母「いいわよー」
としくんは私の手を引っ張りお店の外に出た。
『としくん。どこ行くの?』
と「撮影部屋。アイツらに報告会と、その動画をとるんだ」
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年8月18日 22時