俺の為に作ってくれ

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数日後、としくんから撮影についての連絡がきた。

と｢もしもしA？｣

『としくん！』

と｢撮影の日程なんだけど、明後日は大丈夫？｣

『うん。大丈夫だよ。親も楽しみにしてるよ』

と｢そっか。んで、頼みがあるんだけど｣

『頼み？』

と｢少し動画に出る事できないか？｣

『わ、私が動画に!?』

私が人気YouTuberの動画に!?

『わ、私が動画に出ていいの？何か重大な役とかあるの？』

と｢おう。役と言っても店の店員としてだから、変な事はしないよ｣

『私で良ければ頑張るよ！』

と｢ありがと。それじゃあ明後日よろしくな｣

『うん！またね！』


お店での撮影に加えて私まで出演する事ができるなんて緊張と楽しみができて当日まで眠れない日々が続いた。

──撮影当日

とうとう撮影の日がやって来た。

結局寝不足な日が続いて目の下にクマがないか心配してしまう。

ううん！今日は大事な撮影なんだからみんなのお手伝いをしないと！

私は朝早くお店の掃除や商品の陳列をしていると、コンコンとお店の扉を叩く音が聞こえた。

『…としくん!!』

私は急いで店の鍵を開け店内に入れた。

と｢おはよ。撮影が楽しみで早く来ちゃった｣

『そうなんだ。私も楽しみで全然寝てないの』

と｢大丈夫か？無理すんなよ｣

『うん。ありがと』

としくんの一言で安心した私。

にしても、としくんの格好見ると撮影用の衣装なのかスーツとサングラスをかけた状態だった。

と｢どした？｣

『としくんのスーツ姿カッコイイなと思って』

と｢あ、ありがと。準備終わってないなら手伝うよ｣

『うん！ありがと！』

私ととしくんで撮影に向けてお店の準備をした。
しばらくして準備も終わり、撮影メンバーのてつやさんとしばゆーさん、撮影係の虫さんがやって来た。

て｢Aちゃんおはよー！｣

虫｢おはようございます。今日はよろしくお願いします｣

『こちらこそよろしくお願いします！』

し｢としみつ来るの早すぎだろ｣

と｢べ、別にいいだろ｣

虫｢はいはい。お喋りはここまでにしてリハーサルしますよ｣

て｢はーい｣

『私は何すればいいですか？』

虫｢普通にお店の仕事してて大丈夫ですよ。もし何かあれば指示しますので｣

『分かりました』

それから私達は何回もリハーサルを行った。

虫｢うん！いい感じだね。それじゃあ本番撮るよ。僕達は先に外の撮影するので、Aさんは店内で待ってて下さい｣

『分かりました』

虫｢じゃあ行きまーす！3、2、1──｣

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