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「──……!!」
「……ちゃん!!」
「ナリちゃん!!」
『……虫さん?』
目を覚ますと私はベッドの上で寝ていて私の前には虫さんの姿があった。
虫「良かったぁ。大丈夫?ナリちゃんスタジオの前で倒れたんだよ」
『ごめんなさい!!虫さんがここまで連れてきたんですか?』
虫「ううん。僕じゃなくて……」
「……俺だ」
2人しかいない部屋にガチャっと扉が開き、扉の向こうからとしみつさんが入ってきた。
『としみつさ……!!』
うそ……としみつさんが私を……!!
『私仕事に戻ります!!』
虫「無理だよ!!急に動いちゃ…」
冗談じゃない!!また私としみつさんに迷惑をかけて……
私はベッドから降りようとすると、またふらっと目眩がして倒れそうになった瞬間、としみつさんが私の体を受け止めくれた。
『……ッ!!大丈夫れす…だいじょ……』
と「無理なもんは無理だ」
そう言いながらとしみつさんは私をお姫様抱っこしてきた。
『ちょ……っ!?待ってください!!』
と「いいから」
いいからじゃなくて!!今私虫さんの前でお姫様抱っこされてるんだよ!!私……これじゃあ……
と「虫さん。頼んでたもんできた?」
虫「うーん……今りょうくんに頼んでるんだけど」
と「よし」
『えっ……痛ッ!!』
お姫様抱っこされてぽわぽわしてた私だったが、としみつさんはベッドに向かって私を投げた。
虫「ちょっととしみつ何やってるの!?ナリちゃんも大丈夫!?」
『うぅ……』
と「ったく、ロクに飯食ってねぇだろ」
『……!!』
そういえば、としみつさんに辞めれって言われてからロクにご飯食べてなかった事を思い出した。
としみつさん、もしかして私を気にかけて……
り「虫さーん。できたよー」
今度はお粥を持ったりょうさんが部屋にやって来た。あぁ私はどれだけ皆さんに迷惑をかけているんだろう……
と「わりぃなりょう」
り「ううん。ナリちゃん大丈夫?」
『はい。ご迷惑おかけしました』
り「何もなくて良かったよ。それより虫さん…」
虫「そうだった!それじゃあ僕撮影行ってくるから、としみつ後はお願いね」
『えっ……!?ちょ……!?』
虫さんとりょうさんはコラボの撮影してくると言って部屋から出て行き、私ととしみつさんの2人きりになった──
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作者名:コロッケ | 作成日時:2023年11月1日 5時