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さっきまで外にいたのに何故か旅館の部屋に戻ってる私。
『私外にいたんだよ?なのにどうして…』
と「Aッ!!」
心配そうな顔をしながら私を抱きしめるとしくん。
未だに状況が把握出来ないんだけど…
それにとしくんの手元には私にそっくりはぬいぐるみを持っていた。
『としくんそれ──』
と「あぁ。Aが留守の時に部屋の前に置いてあったんだ。Aにそっくりでさ、さっき出ていった時にもしかして!と思ってキスしたらお前が来たってわけ」
じゃあとしくんのぬいぐるみの私ver.ってこと?
それに誰がこれを送ったのか結局分からずだ。
と「A……俺はお前を愛してる。別れるなんて言うな」
『……ッ。私としくんの彼女になっていいのか不安で怖いの……私のせいでとしくんに迷惑ばっかかけたら……』
と「……馬鹿。余計な心配するな」
としくんは私を抱きしめながら優しく頭を撫でる。
と「お前は何も考えずに俺の傍にいるだけでいい。何かあったら俺が必ず守ってやる」
『本当……?』
と「あぁ。約束する」
としくんは目から溢れ出る私の涙を拭い、初めて私ととしくんの唇が重なった。
『としくん……ッ』
と「愛してるぞA」
『としくん……ごめんね…私……』
と「Aは悪くねぇよ。俺の為に思ってくれただけで嬉しい」
そう言いながら再び口付けるとしくん。
初めてのキスで私の顔真っ赤になってるに違いない。
と「なぁA。岡崎に住まないか?」
『え?』
と「お前が嫌じゃなかったら俺ん家に……」
『私も岡崎に来たら毎日としくんに会えると思ったけど、そこまでとしくんに迷惑かけることできないよ』
と「別に迷惑なんか…」
『その代わり、この子達がいればいつでも会えるかなって』
私はとしくんと私のぬいぐるみを抱えて優しい笑みを浮かべた。
と「そうだな。岡崎に引っ越したくなったらいつでも言えよ。部屋空けとくから」
『ありがとう』
遠距離恋愛だけどそうじゃない…ちょっとおかしな恋愛だけど私達はそばにいるだけで幸せ。
これからもとしくんと幸せを共有できたらなって思っている。
と「んじゃ俺風呂入ってくるな」
としくんは外にある風呂場へ向かおうとすると、私は無意識にとしくんの裾を掴んでいた。
と「A……?」
『あッ!?ごめ……ッ!!あの……一緒に入っていい?』
と「あぁ。おいで」
私はとしくんと一緒にお風呂場へ行き、最高な夜を過ごしたのであった。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2023年10月23日 1時