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いよいよ始まったドライブデート。
私は車のエンジンをかけカーナビに目的地を入力した。
そしてカーナビから流れる音楽……その曲は──
と「……!!これって俺の曲…!」
『うん。出かける時いつも聴いてるの』
と「なんか本人の前で自分の曲が流れるって恥ずいな」
『ねぇとしくん歌ってくれる?』
と「はぁ!?まぁ今回だけ特別だぞ」
『やった!』
出発と同時に始まったとしくんの歌。
しかも最初の曲は“浪漫ticSTAR”。最初から気分が上がる曲だ。
と「watch out 全てが俺の虜〜♪」
としくんも最初は恥ずかしそうだったが気分が良くなったのか私の隣で熱唱してる。生歌が今ここで私だけが聴けるなんて嬉しい。
と「watch out 今だけ俺を愛してろ〜♪」
『……ッ!!』
歌詞だって分かっているのに今だけ愛してろって……
それに今だけじゃなくずっと貴方を愛していたい……
私はチラッと熱唱してるとしくんの姿を覗く。
相変わらずとしくんはかっこいい。何度見ても素敵……
いつまでもこうやって2人でいたい……
そんな思いがあってもきっと叶うことがない。
と「A大丈夫か?」
『えっ!?』
と「調子悪かったら運転変わるぞ?」
『ううん。としくんの生歌良いなぁって思ってたの』
と「お前からのリクエストだからな。次は何の曲がいいんだ?」
『うーん……あっ!Paradeがいい!』
と「よし……あったあった!」
今はとしくんがどうなのかは忘れて、今はとしくんとのデートに集中しないと。下手すれば最初で最後になるかもしれない。
今は思う存分としくんとこの時間を楽しむしかないんだ。
そう思いながらとしくんの歌声を聴きながら車を走らすのであった。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2023年10月23日 1時