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うそ……うそうそ!?
何で私の部屋にとしくんがいるの!?
突如目の前に現れた私の推し。
一体何故!?いつ!?どこから!?
急なことで頭が回らない……
そ、そうだ!これは夢だ!夢に違いない!!
私は彼が目の前にいるにも関わらず頭まで布団に潜り込んで瞳を閉じた。
これは夢……これは夢……!!
そう思いながら自分に言い聞かせてると、布団で暗かった視界から光が入った。
と「おい何してんだ」
私が被ってた布団がとしくんが剥ぎ取り、私の視界にはまたもやとしくんの姿があった。
『えっ……えーと……これって夢じゃな……痛ッ!!』
そう聞くと、としくんは私の頬を軽く抓った。
と「これでも夢だって言うのか?」
『夢…じゃありません…』
としくんが私の頬を触った……嬉しい……
じゃなくて!痛みがあるからこれは現実って事だよね?
と「それよりお前誰だ?ここはどこなんだ?」
『えっと……私はA……ここは私の部屋で……』
と「部屋なのは分かるけど場所はどこなんだ?」
『北海道……です』
と「北海道!?俺は岡崎で編集してたんだぞ!?」
やっぱりとしくんもここにやって来た原因が分からないのか……
と「なぁ、俺がここに来るまでに何かしてたか?」
『何かって………あっ!』
私は何かあったか記憶を遡ると、としくんのぬいぐるみにキスしたのを思い出した。
と「何か思い出したのか?」
『えーと……その……』
としくんにキスの事言っていいのかな……
言ったら引かれるに決まってるし……
と「どうした?言いにくいのか?」
『それは……えっと……ぬいぐるみに…──した』
と「え?何したって?」
『その…としくんのぬいぐるみに……キスした……ッ』
と「はぁ!?キス!?」
『き、キスっていっても、あれは単なる事故で!!手が滑っただけで……ッ!!』
言っちゃった言っちゃった……!!
恥ずかしさのあまりまた布団の中に潜りたい……
『わ、私お茶取ってきます……!!』
私は目の前にいる推しによる緊張と恥ずかしさを隠すかのように、逃げるかのようにキッチンへと向かった。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2023年10月23日 1時