30 ページ30
.
あれからなんとか料理が完成した。
『としくーん!できたよー!』
と「……おっ!!全部美味そー!!」
『いっぱい作ったから沢山食べてね』
と「んじゃいただきます……!……んー!!めっちゃうまぁ!!」
お腹が空いていたであろうとしくんは次から次へと料理を口に運ぶ。
と「おかわり!!」
『としくん食べるの早すぎだよ』
と「だってめっちゃ腹減ってたし、Aのご飯美味いんだもん」
『そんなお世辞なんか言っても何も出てこないよ?』
と「お世辞じゃねぇよ……」
『えっ……?』
と「こんなに美味い飯が毎日食えたら嬉しいし嫁さんにしたい……」
『えっ……それって………ッ』
と「……ッ!!あっ!!いや!!こんな美味い飯作ってくれたら、さぞかし彼氏が喜ぶし自慢できるなぁって……!!」
『そ、そ、そ、そうだよね……!!ハハッ……』
何浮かれてるんだよ私……!!
私がとしくんのお嫁さんになるわけないでしょ!!
と「なぁA。大事な話があるんだけど……」
大事な話……?
もしかしてもしかして告白!?
待って待って!!まだ心の準備が整ってないんですが!?
いやいやここは冷静に彼の話を聞かないと……
『なに?』
と「……今日泊めてくれないか?」
『え……ここに?』
と「本当はAに会ったらすぐに帰るつもりだったけど、間違って明日の便の飛行機予約とっちゃってさ…」
としくんらしい(?)間違いにより起こったイベント。
告白ではないのは分かっていたが、まさかのここでお泊まりだなんて眼中になかった。
しかも私の家でひとつ屋根の下で寝るって……もう最大イベント確定でしょ!!
もうこれはオール確定でしょ!!(色んな意味で)
と「──!!A!!」
『……あ、ごめん』
と「もしお前が嫌だとか仕事だったら近くのホテルに泊まるから」
『ううん。大丈夫だよ!それに明日仕事休みだから大歓迎だよ』
と「じゃあ飛行機の時間まで観光しに行かないか?」
『うん!私車出すから行きたいところ教えて!』
と「おう!この辺だと何あるんだろ…楽しみだなぁ」
楽しみそうな笑みを浮かべながら再び食事するとしくん。
まさか早いタイミングでお泊まりデートになるなんて思いもせず、これからの私は大丈夫なんだろうか……!?
24人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2023年10月23日 1時