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翌日。
思ってた以上眠れなかった私。
何故かと言うと……昨日のとしくんのやりとりを思い出しちゃうから……ッ!!
目を閉じればライブの時やらご飯の時やらずっととしくんのことばかり!!
それに今隣の部屋にはとしくんがいるんだよ!!
いつもならぬいぐるみを使って会ってるのに、今はとしくんそのもの(?)というか…!!
もう何か興奮しすぎて頭がパンクしそう。
それよりそろそろチェックアウトの時間だから支度しないと……と思っていると、ピンポーンと部屋のインターホンが鳴った。
あれ?チェックアウトはまだ時間あるはずなのにと思い扉を開くと……
「あ、寝てたか?」
『としくん!?』
そこには荷物を持ったとしくんがいた。
『もう岡崎帰るの?』
と「あぁ。本当は観光とかしたかったけど……」
そうだよね。今大変な時にゆっくりするのも難しいよね。
『今度時間できたらまた来てよ。私で良ければ案内してあげる』
と「ありがとな。あ、今スマホあるか?」
『え?うん。あるよ』
と「LINE交換してもいいか?今まで交換できなかったから」
『えっ!?うん!いいよ!』
と「……よし、これで呼びたい時に連絡できるな」
念願のとしくんとLINE交換……!!朝から最高な気分だ!!
と「……色々迷惑かけて悪かったな」
『ううん。誰も悪くないんだから自分を責めないで』
と「ありがとなA」
『……ッ!!』
初めてとしくんに名前を呼ばれた……
もう私幸せすぎて倒れるんじゃ……
と「やべっ!!早くしねぇと電車に乗り遅れる!!んじゃ何かあったら連絡するな!!」
としくんは荷物を持ってロビーへと向かっていく。私はとしくんの姿が見えなくなるまで見送ってると──
と「……あ、忘れてた」
『……?』
と「言い忘れてたことあった」
『なに?』
と「………俺もだよ。んじゃ!!」
私に優しい笑みを浮かべながら事を告げ去っていくとしくん。
私に対して“俺も”とはどんな意味なんだろ……?
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2023年10月23日 1時