14話 守りたいもの ページ15
「みんな、先日やってきた天女については知ってるか?」
「うん。僕は天女が医務室に運ばれてきた時に医務室に居たからね。」
「私も少し情報を耳にした。」
「オレと仙蔵は天女が学園長先生の部屋に来た時に天井裏で様子を見てたから知ってる。」
「オレもある程度なら」
「………みんなは覚えているだろ前の天女のこと。」
「で、でも前の天女と同じとは限らなくないだろ?他の人と話してるのを見てる感じ優しい人だし」
「そんなの分からないだろ。まだ二日目だし妖術を使って来る可能性も捨てきれない。」
「私は正直今すぐにでも今の天女が安全か否か確認したい。」
「とりあえず天女に近づいてどんな奴か探ってみるか?」
「待て、まだ妖術については我々も完全には理解していない。もし、下手に近づいて妖術にかかってしまったら以前の二の舞だ。」
「近づかずに奴を探る……何か大きな事件を起こす……とか。」
「そんな……何をすれば……。」
「………!ヤツを一度攻撃して反応を伺うのはどうだ?」
「え?どういうこと?」
「前の天女を覚えているだろ。前の天女、まるで最初から私達を知っていて最初から好意を寄せて盲目的になっている面があった。」
「確かに。」
「アイツが天女なら襲撃したのが私達だと知った時怒らないはずだ私達に嫌われたら何もかも思い通りにいかなくなるんだからな。」
「それは言えてるな。」
「で、でもまだ天女だっていう確証の無い子を襲撃するなんてそんな……。」
「俺達だって下手したら学園を追い出される可能性があるぞ」
「伊作、留三郎。お前達はまたあの時みたいな目にあいたいのか?」
「んなわけないだろ!ただそんな危険な…」
「危険!?こんなの何しでかすか分からない天女を野放しにしてるよりは全然危険じゃないと思うがな私は!!」
「小平太………。」
「私は!私の事なんかどうでもいい!!他のことなんかどうでもいいんだ!ただ、アイツらさえ、後輩達さえ無事でいてくれれば!!」
「…………。」
「もう綺麗事はやめるぞ!私は一人でもやる!!どれだけ嫌われてもやるぞ!じゃないと……また…………。」
「落ち着け、小平太。後輩を失いたくないのはみんな同じだ。お前達、いいよな?」
「「…嗚呼。」」
9人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あい(プロフ) - これ面白いです!! 夢主ちゃん可愛い♡ 続き待ってます (2022年4月12日 8時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飴松 | 作成日時:2022年2月14日 0時