3話 ページ29
あれ、そもそもラント君って高級宿舎に寝泊まりしているわけだし、床で寝かせちゃまずいんじゃないか…？
Y学園の校舎は感動するほどにどこも綺麗で、床に寝転がっても塵一つつかないだろう。
しかし、いくら膝枕とは言え、ラント君が床で寝ることに変わりはないのだ。
顔面国宝を床で寝させるとかどんな神経してるの私！！
今更になって後悔してきた。
私はなんでこんなことを口走っちゃったの？！
数秒前の自分を恨む。
そんな考えに身を馳せていると。
ラント「あぁ、頼もう。」
少し、いや、かなりの間があってから、ラント君が言った。
大丈夫だったようだ。
良かった、と胸をなでおろす。
同時に、顔が一気に笑顔になる。
さっきまで後悔していたことを忘れるくらい嬉しかった。
A「じゃ、じゃあ、ここで…！」
即座に正座をし、ラント君を迎え入れようとする。
そこで、重大なことに気づく。
私の膝に、ラント君が寝にくる…。
その事実に、心臓がうるさくなる。壊れるのではないか、と言うほどにバクバクしている。
自分から誘っておいたくせに、驚きと戸惑いと嬉しさと焦燥感がごちゃまぜになって、頭がついていかない。
そんな私を置き去りにして、ラント君は私の膝、というより太ももに頭を乗せ、数秒も経たないうちに寝てしまった。
それほど疲れていたと言うことだろう。
さっきまであたふたしていた私だが、結果的にラント君が休めたのならいいか、と自分自身に言い聞かせてようやく落ち着くことができた。
そこで目に入ってくるのはいつもの凛々しいラント君からは考えられないような安らかな寝顔。
目を閉じると際立つ睫毛の長さ。人形のように白くて綺麗な肌。モデルでも見受けられにくい整った鼻。シュッ、としたかっこいい輪郭。艶やかで美しい唇。
その全てが、ラント君の魅力なんだな…。と、実感する。
外見だけじゃない。
私は、ラント君の優しさを知っている。
わざわざシャーペンを届けてくれた。宇宙人から危害を受けないよう私を遠ざけてくれた。倒れた私を運んでくれた。
ラント君は、私に色んなことをしてくれた。
それなのに、私は何一つ返せてない。
私は、こんなにも素敵な人を好きになってしまったのか…。
絶対に叶うことのない恋。
私に釣り合うことのないラント君。
それが分かっていながらも、恋を諦められない。
だって、私がラント君の全てを好きだから。
この気持ちは、誰になんと言われようと揺らがない。
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咲代(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！！！！更新待ってくれてたんですか！？感謝でしかないです...！！これからもよろしくお願いします！！ (2020年12月4日 17時) (
レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 更新待ってました！テストお疲れ様です(*^^*)またお話めっちゃ楽しみにしています！！ (2020年12月4日 13時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 蘭さん» よかったです〜！！ありがとうございます！更新頑張りまっす！！ (2020年11月13日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 凄く面白いです！ラントくん好きなので、とてもありがたいです！！これからも更新待ってます！！ (2020年11月13日 2時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 花音さん» 初めまして〜！！ありがとうございます！！嬉しいです！！！！！応援よろしくお願いします！ (2020年11月11日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
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