9話 ページ25
え、じゃあ、ここ、ラント君の部屋だったり...する？
A「わぁぁぁぁっ！！すみません！！迷惑かけて！！」
ラント「構わない。」
A「す、すぐに！すぐに帰ります！！！」
私は寝ていたベッドからすぐさま立ち上がった。
ラント「おい、倒れたのだから自身の体を心配しろ。私は迷惑ではない。」
貴方に惚れて倒れただけなので大丈夫でぇぇぇす！！
と、口が滑りそうになったがギリギリの所で踏みとどまった。危ない危ない。
A「大丈夫です！！超元気！！なので帰ります！！」
正直そこまで元気ではないが、そうでもしないとラント君が帰してくれなさそうなので元気を繕う。
ラント「...そうか？ならいいのだが...。」
どこか腑に落ちない様子のラント君だが、そんなの関係ない。
このまま好きな人の部屋に居たら、またパタッと倒れてしまう。
私は自分の鞄を手に取った。
A「ありがとうございます！失礼しましたっ！」
勢いよく部屋を出ようとする私。
だが。
ぱしっ。
ラント「ちょっと待ってくれ。」
ラント君に腕を掴まれ、引き寄せられた。
うわぁぁぁぁぁ！！ちょ、ちょ、無理ぃぃぃ！！
A「なな、なん、で、すか？？」
外国人のエセ日本語みたいな感じになった。
カタコトすぎてやばい。
いや、私の話し方よりも、ラント君に帰り際に腕を掴まれたって事実の方がやばい。
もしかして、夢？
試しに自分の頬をつねってみる。
...痛い。現実だ。
ラント「ははっ、一人で何をしているんだ。」
美しい笑顔に目眩がする。だが、耐える。
ラント「君は、私をよく笑わせてくれる。私に落ち着きを与えてくれる。だから。」
ほんの少しの間があってから、ラント君が続ける。
ラント「だから、信頼する。これからももっと、仲良くしてくれると嬉しいのだが...いいか？」
一瞬、何を言われてるのか分からなかった。
いや、理解はした。でも、自分にとって、都合の良すぎるというか、嬉しすぎて、本当じゃないんじゃないか、と思った。
遅れて、自然に涙が出てくる。
ラント「A？！なぜ、泣いて...」
A「ラント君が、そう思ってくれてたなんて...。嬉しいです。私も、仲良くしたい、です！」
ラント君は、信頼してくれてる。
嬉しい。この上ないくらいに嬉しい。
ラント「そう、か。良かった。」
私たちは、微笑みあった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 64人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲代(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！！！！更新待ってくれてたんですか！？感謝でしかないです...！！これからもよろしくお願いします！！ (2020年12月4日 17時) (
レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 更新待ってました！テストお疲れ様です(*^^*)またお話めっちゃ楽しみにしています！！ (2020年12月4日 13時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 蘭さん» よかったです〜！！ありがとうございます！更新頑張りまっす！！ (2020年11月13日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 凄く面白いです！ラントくん好きなので、とてもありがたいです！！これからも更新待ってます！！ (2020年11月13日 2時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 花音さん» 初めまして〜！！ありがとうございます！！嬉しいです！！！！！応援よろしくお願いします！ (2020年11月11日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
