2話 ページ3
A「あっ、ごめんなさいっ！！」
霧隠君が呼び止めたことに気づき、その場で止まった。
...止まったというより、硬直した、という表現の方が合ってるのかもしれない。
私の頭はパニック状態だった。
ラント「...君は、私と同じで一年だろう？名前を教えて欲しい。」
霧隠君はこちらに歩いてきながらそう言った。
A「えっ、あっ、小鳥遊、A、ですっ！」
声が裏返らなかったのが不幸中の幸いだ。
霧隠君、怒ってる...？どうしよう...
そう思い、私があたふたしていると、
ラント「…そんなに、私が怖いか？」
と聞かれた。
A「へっ？」
突然の質問に戸惑い、今度こそ声が裏返った。恥ずかしい...
霧隠君の綺麗な目には、悲しみの色が映っているような気がした。
A「そ、そんなことないですっ！ぶつかってしまって、怒ってるのかな...って、思って...。」
ラント「...そうか。」
パニック過ぎて思っていたことをそのまま口走ってしまった。
今の言い方だと、霧隠君がただの短気な人に見えた、って聞こえちゃうよね...？違うのに...。
ラント「引き止めてしまってすまない。先程も言ったが、最終下校時刻はとうに過ぎている。早く帰るべきだ。」
もう霧隠君の顔は、いつも色んな生徒の視線を釘付けにする、あの凛々しい顔に戻っていた。
A「あっ、すみません！失礼しました！」
私は軽く頭を下げ、出来るだけ早歩きでその場を去った。
勢いで失礼しました、なんて言ってしまった。間違いではないと思うけど...なんか変だった気がする。
昇降口を出て、やっと私は冷静になった。
「...そんなに、私が怖いか？」
私の頭には、美しく、哀感のある儚い顔でそう言う霧隠君がループしていた。
なぜ、あんな質問をしたのだろう。
この疑問が、その日の私を寝かせてくれなかった...。
シャーペンも落とすし、霧隠君とぶつかるし...。
今日は最悪の1日だった。
翌日。
あの霧隠君との一件のせいで十分に寝れなかった私は、授業に集中出来なかった。
3時間目なんて、脳の半分が寝ているような感じで、授業の内容を覚えてない、えへへ...
そして昼休み。私はいつもお弁当を作ってくるんだけどさすがに今日は眠すぎて作れなかった...
シャーペンも探したいし、早く学食に行って食べようと思い教室を出ようとしたところ、誰かにぶつかった。
A「あっ、すみません...！」
？「よくぶつかるな。」
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咲代(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！！！！更新待ってくれてたんですか！？感謝でしかないです...！！これからもよろしくお願いします！！ (2020年12月4日 17時) (
レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 更新待ってました！テストお疲れ様です(*^^*)またお話めっちゃ楽しみにしています！！ (2020年12月4日 13時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 蘭さん» よかったです〜！！ありがとうございます！更新頑張りまっす！！ (2020年11月13日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 凄く面白いです！ラントくん好きなので、とてもありがたいです！！これからも更新待ってます！！ (2020年11月13日 2時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
咲代(プロフ) - 花音さん» 初めまして〜！！ありがとうございます！！嬉しいです！！！！！応援よろしくお願いします！ (2020年11月11日 6時) (レス) id: e37cac3f41 (このIDを非表示/違反報告)
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