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5(宮田くん) ページ5

「じゃあ、就職活動頑張ってね」



「うん!みあたも、お仕事頑張ってね」



「うん」




「何か新婚さんみたいじゃない?」




「じゃないね」




「ご飯つくって待ってようか?」



「いい。多分遅くなるから先に食べてて?」



「遅いの?」



「うん」



「・・そっか」



「ん?どうかした?」



「ううん。寂しいなって思っただけ」

 


思ったことを、すぐ口にする紺野さん。



俺は慣れてるから勘違いしたりしないけど、紺野さんのそういうところは、すごく危なっかしいと思う。




「紺野さん」



「何?」



「これからずっと東京に住むの?」



「うん」



「少し、気を付けなきゃね」



「え?」



「地元とは比べものにならないくらい人がいるから。たくさんの人がいるってことは、悪い人だって紛れてる可能性あるからさ」




「・・・うん」




キョトンとした顔をして、俺を見上げる紺野さん。




何で俺がこんなこと心配しなくちゃいけない
んだ。




”昔の恋人”という存在は厄介だ。




心配なんてしたくないのに、勝手に心配してしまう。

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2021年1月16日 20時

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